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2003年12月の記事

火の用心

 実家でクリスマスパーティを楽しんだ帰りのことだ。寒空を自転車で走っていると、どこからか「カンカン」と拍子木の音がする。夜警で町内を歩いていたおじさんが、ちょうど我が家の前を通ったところだった。3歳の娘はハッピ姿で大声を張り上げるおじさんを見て「お祭りと同じだねえ」と感慨深げ。ま、確かにお祭りみたいなもんだが。

 それから数日間、毎日のように「火の用心! カンカン!」が聞こえてくる。外は寒かろうに、お疲れさまですと心のなかで感謝する。娘は窓に駆け寄り、ジッと耳をかたむけていたかと思ったら、こういいだした。

「ねえねえ、ママ。シノヨウジンってナニ?」

「シノヨウジン……(笑)。人間、死んだら終わりって意味だよ。だからさあ、おりこうさんにしないといけないんだってさ」といってみる。すると「そっか!シノヨウジンだから、ネンネしなくちゃ!」とあわててふとんにもぐり込んでいた。シノヨウジンさん、ありがとう。

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熱くて寒い夜

 昨日の昼間「今晩はワケあって独身です。だれか一緒に飲みませんか」という、まるで出会い系サイトの書き込みのようなMLが流れてきた。どこの「にわか独身貴族」かと思ったら、顔見知りのお父さん。独身ということばにめっぽう弱くなっている私。心とは裏腹にカラダは正直である。自分でも気づかぬうちに「夫と娘を置いていくので、逢い引き希望」とMLを流していた。

 待ち合わせはやっぱり、薄暗い喫茶店のほうが「それっぽく」ていい。まわりの視線を気にしながら、コーヒーをすすり「じゃ、そろそろ……」などといって、静かに店を出る。そんな後ろめたさを期待していたが、彼が指定してきた待ち合わせ場所は長崎屋の入口。年末大売り出し真っ最中の長崎屋では、そんな淫靡な気分を味わえるはずもなく、淡い期待は打ち砕かれる。

 その後は、居酒屋でひたすらワインを飲み続け「小金井の保育」「小金井の学童」「小金井の子育て」を熱く語りあった。朝の3時までにワイン3本を飲み干し、タクシーでご帰還。ふとんに入りながら「7時間も自称・独身男といたのに、これでいいのか。いいのだ」と自問自答する私であった。

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中華粥その後

 朝から横浜・中華街にあるお粥の店を取材した。朝10時前だというのに、ほぼ満席という盛況ぶり。ああ、これは期待が持てそうだ、などと思いつつ、さっそく撮影の準備をする。

 隣のテーブルでは地元の常連客らしいおじさんが、ハフハフいいながらお粥をすすっていて、何とも食欲をそそられる。おじさん、アンタおいしそうに食いすぎ。見てろ、私だって撮影が済んだらハフハフしてやっからな!

 そんなとき、店のマネージャーさんがこういい放った。「具が沈んじゃうから、ダミーでいいかしら?」 え? ダミー? ダ・ミ・ー? 雑誌の撮影ではよくあることなのだが、おいしそうな写真を撮るために「食えない」料理を使うことがある。油を塗ってツヤツヤさせたり、上に焦げ目をつけて中は生だったり、具を浮かせるために中に物を仕込むというものだ。

 今回はなんと「お店の入口に飾られているメニューサンプルに、お粥を少し流し込んで具を乗せる」という作戦だ。コチコチのサンプルにお粥注がれ、それはそれはおいしそうな一品のできあがり!

 ほどなく撮影が終了し、次の取材が迫っている私はそのまま店を出た。味見もせずに原稿をかくことは読者に対してホントに失礼だと思う。だが、それ以上にハフハフを果たせなかったダメージは大きかった。

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風邪ひいた!

 なかなかコンテンツ作りや掲示板の設置が進まず、華々しくオープン! とまではいかないけれど、なんとか仮オープンを迎えることができました。少しずつ、コンテンツ増やしますので、暖かい目で見守ってください。

 ところで、日中は暖かいのに夜になると底冷えする今日このごろ。ここのところ、横浜での取材が続いていて、夫とふたりで赤レンガ倉庫やら元町を徘徊している。さわやかな海風とおだやかな陽の光を全身に浴び、なんとも健康的じゃないかと思っていたら、昨日あたりからノドが痛く、カラダもこわばっている。

 普段は明け方までゴソゴソと何やらやっていて、すっかり「健康」というキーワードから遠ざかっていた私。どう考えても「さわやか」「おだやか」はカラダによくなかったようだ。

 明日はまた朝っぱらから中華街で朝粥の取材……。中華粥は健康にいいっていうし、風邪もなおるかも、などと密かな期待を胸にするが、きっとまた痛い目に合うのだ。健康的なものに拒絶反応をおこすカラダになってしまった私。暖かい目で見守ってください……。

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