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リフォーム悪徳商法

DSCN1504.JPG 暑い、暑すぎる。連日の猛暑にはホトホトうんざりしているが、暑いと判断力も低下する。何を隠そう、うちの父と母、そして弟の3人は見事「悪徳商法」にやられたんである。

 それは24日(土)のこと。私の実家を2人の男が訪問した。作業着を身につけた男は「すぐお隣の足立さんちで屋根瓦の修理をしているものです。たまたまお宅の屋根が見えたんですけど、瓦がずれているから直したほうがいいですよ」という。ふだんから「無料診断」「無料鑑定」などという、怪しい輩に対しては警戒心を抱き、すぐに「いりません」「必要ありません」と断わる母。なのに今回は「親切な人」だと思ってしまったらしい。暑くてアタマが、やられたか。

 男たちは家に上がり込み、屋根にのぼってデジカメで写真を撮影した。そして、テレビをモニタ代わりにして写真を映し「ほら、こんなになっちゃっていますよ。早く修理しないと大変なことになります」という。「ずれた瓦を直しましょう。それから漆喰もボロボロなので、これも直します。占めて97万円です」

 親子3人、笑顔で話を聞き、すっかり「いい人ね。お願いしようかしら」と悪徳マジックに魅了される。「本日は会社も休みで契約書が作れないので、月曜にまた来ます。そのときはちゃんとした印鑑を用意してくださいね。工事は火曜から始まります」

 今回は契約していなかったから、間に合った。夜になって何となく不安になった母が私に連絡をしてきて発覚したのだ。実は私、リフォーム雑誌でさんざん「悪徳商法」を取材していた。国民生活センター、住宅リフォーム紛争処理センターに取材し、雑誌で事例を紹介。まさに、そこに書いた事例そのものだった。隣近所の工事といって、訪ねてくるのも典型的なやり方だ。しかも、家主が絶対に見られない屋根や床下を撮影して、不安をあおる。

私  「その工事をしているっていう足立さんに確認したの?」
父と母「家はあったけど、確認していない」
私  「その屋根の写真、本当にうちの屋根なの?」
父と母「そうなのよね、わからないのよ」
私  「屋根にあがって、瓦を割って撮影したかもしれないのよ」
父と母「そんなことするの? だっていい人だったよ」
私  「あのねえ。100万も契約してくれるなら優しくするよ!」
父と母「そうか……。ごめんなさい」
私  「悪徳商法の取材をしている私の親がひっかかるなんて!」

 やられた。まさか私の実家がひっかかるとは思わなかった。あわてて月曜にその会社へ連絡する。

「○○です。今日、契約すると話をしましたがお断りします。ムダ足になるので2度と来ないでください。もめるようだったら、国民生活センターと住宅リフォーム紛争処理センターに相談します」

 最悪だ。ウツだ。自分の書いた記事を見せていなかったし、そんなことを注意したこともなかった。みなさん、くれぐれもご注意を。暑いと、アタマ変になっているから。

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家族ネタ」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。府中のみっちーです。サリーさんのところから来ました。
屋根の悪徳商法、ついこの間、主人の実家もひっかっかりそうになったのです。
うちは、老夫婦二人で暮らしているので、このところいろんな悪徳商法がやって来ます。たまたま、私たちが遊びに行った時に義父が親切な人がいたと言うので、何があったのか聞いてみたら、屋根が盛り上がっているので直してあげると、夜遅く来たそうです。実家は2年前にリフォームしたばかりなので、念の為、その時の業者に見てもらったら何ともありませんでした!相手はとても親切そうな(?)職人風で、暑いからビールをあげたら「こんなにしてもらって悪いから明日早速昼間来て直してあげる。」と言ったそうです。うちはたまたま阻止出来ましたが、ホント、いやな世の中になりました。息子にも人をむやみに信用するなと教えなければいけないし…。

投稿: みっちー | 2004.07.28 10:18

みっちーさん、はじめまして。
相手をいつも疑うのも悲しいですよね。
でも、親切ぶって近づく人が多いのが現実。
ホント、いやな世の中ですね。

たいていこういう業者は契約や工事着手を
急ぎたがります。それで
「もう、工事を始めたから契約解除は
できない」とか嘘つくそうです。
契約書も作らず、こういうことをいう業者が
多いそうですよ。

国民生活センターに詳しく載っています。
ぜひ、1度おとうさまにも見せてあげて
ください。

http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20020821_1.html">http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20020821_1.html

http://www.kokusen.go.jp/mame/data/mame04_i09.html">http://www.kokusen.go.jp/mame/data/mame04_i09.html

http://www.kokusen.go.jp/mame/data/mame04_c07.html">http://www.kokusen.go.jp/mame/data/mame04_c07.html

投稿: poron | 2004.07.28 17:52

poronさん、みっちーさん、こんにちは。
はじめまして。

まずは、お二方のご家族が被害に遭われなくてよかったですね。

私の友人が、かつてTVのCMでもおなじみの某有名訪販リフォーム会社に約ひと月ほど在籍していたことがあります。

友人の話では、「結構、とんでもないことをやってそうな(会社)」ということでしたので、リフォーム業界についてインターネットで調べてみたことがあります。

そのとき、検索エンジンにヒットしたのが、
http://www15.ocn.ne.jp/~eclipce/reform/reform.html

A4サイズの用紙40枚以上のボリュームでしたが、すべてプリントアウトして、友人のもとに届けたことがあります。

「これ、ウチの会社とまったく同じだよ。ヒドイ会社だよな。訪販リフォーム会社って、どこも同じなんだな。マトモな会社も、中にはあるかもしれないけど…。TVでCMやってるから、ウチの会社もマトモな会社と思ったのにな。俺もだまされたよ。俺、ゼンゼン売れてないから、今月で辞めるよ。合法的な(?)詐欺みたいなもんだからな。後で、人さまに恨まれるような仕事はしたくないからな~」

訪販リフォーム業界って、友人の話を聞いていても、かなり問題ありと思ってしまいます。

大事な財産だからといって、やる必要性の疑わしい高額のリフォーム工事契約を即断即決したり、1社だけの見積りで決めてしまうのは危険です。
もっと冷静に、広く情報を集めたり、周囲に相談しながら工事の必要性までも考えたいものです。

私たちのリフォーム業界および工事そのものについての「無知」と「無関心」、そして業者に対する「甘え(任せっきり)」が、多くの悲劇を招いているような気がします。

投稿: 1920 | 2005.02.10 16:35

■1920さん

お立ち寄りありがとうございます。
ご紹介いただいたサイト、すごいですねえ。
あの手この手でだますんだなあ、と感心しました。

実は以前、建設会社につとめていたのですが、
今、考えるとうちの会社も体育会系だったし、
リフォーム部門もあったので、
結構やばい商売をしていたかもしれません。
(在籍しているときって当たり前すぎて
気づかないんですよね)

うちの母は不動産屋につとめていて、
信頼できる工務店とのつながりがあったのに、
訪販業者に騙されそうになっているんですよ。
あの件ですっかり反省した母は
「100万円をだまされていたかもしれなかった」
と、知り合いの工務店に
100万円分の瓦修繕と外壁工事を依頼しました。
実際、100万円以上の仕事をしてもらい、
満足していました。

冷静に判断する、すぐに決めないのが
いちばんの自己防衛なんですよね。

投稿: poron | 2005.02.11 05:47

リフォームでくぐってきました。
私はリフォームの訪問販売の会社と知らず。
ウエストという会社で働いていたものです。
書かれている内容は基本トークといってアポインターという客を見つけてくる仕事の人なら暗証できるほど練習します。訪問販売で安くてお得ということはありえないです。

投稿: ふみ@広島 | 2005.04.07 22:31

「親切な人だったのよ」という両親を見て、
ガックリしましたよ。でも、親切な人を疑うように
アドバイスするのもつらかったです。
こうした「人の良さ」を逆手に取るようなやり方は、
本当に許せませんね。

投稿: poron | 2005.04.08 12:09

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