失笑の夏祭り
私の実家は商店街のどまんなか。毎年、7月初めにここ近辺で最も早くお祭りをする。実家に住んでいたころはこのお祭りがうっとうしくて仕方がなかった。私自身、お祭りにはしゃぐような年ではなかったし、繰り返される盆踊りの曲や、家の前にたむろするクソガキどもにイライラしていた。加えてサラリーマン家庭の我が家は、商店のように祭りで恩恵を受けることもなく、祝い金を出すだけ。父の名前が書かれた赤い提灯が、商店街にぶら下がっているのを恨めしげに見ていたほどだ。
なのに子供が生まれたとたん、毎年楽しみにしているのだから節操がない。窓をピッチリと閉め切って祭りが終わるのをジッと待っていた父も、いそいそと孫と一緒に祭り見物をしている。親子ともども節操がない。
それにしても今回のお祭りは失笑ものだった。メーン企画として歌手を呼んでいたのだが、こいつがどうにも胡散くさい。「肝臓やられてんちゃうか」と思うほど顔がドス黒いおっさんで、着物でシャリシャリ出てきたものの、用意した音響設備が気に入らなかったらしい。商店街のお偉いさんが悲しそうな顔でマイクを握り、こう叫んでいた。
「カラオケと音響が悪すぎて○○先生は歌いづらいそうです。本当に申しわけないような状況ですが、試験的に歌ってくださるそうです!」
試験的っていったい……。
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コメント
お祭りの出店って言うのは高いものだと思っていたら。
ここでは商店街が出すのでメチャ安い。
たこ焼き100円とか焼きそば150円とか。。
子どものころ、お祭りの出店で、少女マンガの付録だけ
(りぼんとかなかよしとかの)売ってる店があって
それが楽しみだったなあ。
土曜日にお神輿担ぐ男の子は学校早退してよかったりね。
今思うとすごいかも。
投稿: noririn | 2004.07.12 23:05