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昔のしがらみ

DSCN1759.JPG どうでもいいような付き合いは、引っ越すたびに淘汰される。引っ越し先の電話番号を教えなければいいし、一定期間、相手が電話をしてこなければ「移転のため何番に変わりました」というNTTのアナウンスを聞くこともない。

 特に結婚は「過去との決別」に最適である。ひとり暮らしをしていた部屋で新婚生活を送ることは、ほとんどなく、たいていどこか新居へ引越をする。つまり、自然と「昔のオトコ」「ややこしい関係のオトコ」「くされ縁で別れられなかったオトコ」から遠ざかることができる、というわけだ。

 ワタシもそんな「過去との決別」を密かに思い描いていた。「もう、電話かけてくんなよ」と思うオトコであっても「飲みにいかない?」と誘われると、ついつい出かけて後悔していたからだ。しかし結婚を機に、武蔵野市から小金井市に移ったとき、NTTのおじさんは笑顔でこういった。

「市は違うけれど、電話局が一緒だから番号はそのままですよ」

 一緒かよ! 番号。ちょっとあわてる私を尻目に「仕事の連絡もあるし、いままで通りのほうがいいね」と笑顔の夫。NTTのおじさんと夫、ふたりして満面の笑顔。そうそう、よかったよかった。……ってよくないんだよ。アイツとかコイツとかから電話が来たら、困るんだって!

 しかし、そんな思惑を打ち明けるすべもなく、我が家の電話はいまも私の(独身時代からの)番号を使い続けている。そして、おそれていた通り、私が結婚したことを知らない「どうでもいいオトコたち」は電話をかけてくる。

「ひさしぶりだねえ。名字変わったけど結婚したの?」
「昔の手帳に番号があって、なつかしくて電話しちゃったよ」
「オレオレ、覚えている? ほら、あんときの……」
「poronサン デスカ? ワタシ john デス」

 最近はすっかりこの手の電話になれた夫は「ほれ、昔のしがらみ」といって受話器を渡すようになった。

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コメント

行政区と違い電話は収容局に近いところが優先されますからね。

娘さんが大きくなりporonさんと声が似てくると大変ですよ。
"昔のしがらみ”から情報を引き出すかも…
その情報を誰に売るのか楽しみです。

投稿: あっくん | 2004.08.18 18:27

どうせなら高く売れればいいんだけど(笑)。
万が一「パパに知られたくなかったら、
このネタ買いな」とワタシを脅すようなら、
ヤキ入れるしかねーな。わはは。

投稿: poron | 2004.08.19 03:43

うむ。なかなかモテモテですね。
私も今のマンションに引っ越した時、昔のしがらみには、
住所、電話番号を教えなかった。
でも、携帯がそのまんまだったんですよねー。
今では、さすがにしがらみからは電話もかからなくなり、
そうなってから、もう久しいです。
それもなんか寂しいかも、と。
私は結婚したわけじゃないし、と。
いずれにしてもワガママなものですね、女って。

巡回ブログに登録してくださってありがとうございます。
丁寧に紹介していただいて恐縮です。
こちらこそ、これからもよろしくです。
ゴンちゃんのお墓はたぶん一緒ですよ。
友達について行ったので、住所はわからないのですが、
府中の駅からも東小金井の駅からも等距離ぐらいのところにありました。
池にはデカイ錦鯉がいましたし。
人面魚もいるでしょ?お人形を祀るところもありますよね?

投稿: ぷれこ | 2004.08.21 05:14

ぷれこさん、こんにちは。
ゴンちゃんのお墓、一緒ですね。
そうそう、人形供養とか水子供養もあります。
今度、おまいりに行くときは
「ゴンちゃんと仲良くしてね」といっておきます(笑)。

投稿: poron | 2004.08.22 16:11

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