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テレクラで見つけた就職先(2)

 column@管理人室: テレクラで見つけた就職先(1)のつづき


 社長室にお茶を持っていった私は「今日の客」の顔を見た。やはり、いままでの客と同様、いまにも死にそうな顔をした男だった。社長は手に札束を持ち、1万円札を何枚か抜いたうえで男に渡した。

「助かりました。本当にありがとうございます」

 男はその札束を大事そうに懐に入れた。みるみるうちに顔の血色がよくなっていく。

「金利はさっき説明したとおり。次の返済日は○日だから」

 社長はデスクチェアに踏んぞり返ったまま、その男にいった。

 表の顔こそ「店舗内装会社の社長」だが、実は「ヤミ金融」であった。大手消費者金融(サラ金)とは違い、いわゆるトゴ(10日に5割の利息)やトジュウ(10日に10割の利息)といった超高金利のヤミ金である。客の来店はこういう手順で行なわれる。小切手や手形を担保に金を高金利で貸す「マチ金」が、スポーツ新聞などに3行広告を出す。多重債務者は大手消費者金融では貸してもらえないため、こうしたマチ金を訪れるが、担保にするものがないこともある。そうした場合、マチ金は客に「うちじゃ無理なんですが、貸してくれるところをご紹介しますよ」と切り出す。切羽詰まった客は社長のもとを訪れ、超高金利で借金をしていくわけだ。社長が札束から抜いた金は「貸した段階での手数料と金利」で、その一部は紹介料として街金へ支払われる。

(つづく/(3)へ

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