げに恐ろしきは女の欲
家族3人でテレビを見ていたときのこと。世の中のクリスマス浮かれムードに合わせて「東京ベイエリアのクリスマスデート」という特集が流れていた。ビーナスフォートできらびやかなイルミネーションをながめ、イタリアンレストランで夜景を見ながらディナーを堪能。挙げ句の果てには浦安からヘリでナイトクルージング。
ああ、ああ、昔あったよねえ。バブルのころ。ヘリを貸し切りにしてさあ、シャンパンを持ち込んで「君の瞳に乾杯」ってやつだろ。いまどきこんなに金をかけられる男なんていんのか? アコムで借金か?
そんな風にツッコミを入れる私の横で、何やら別の反応を示す人間が約1名。
「うわぁ、すご〜い! ここ行きたい〜☆」
4歳の娘である。イルミネーションやらイタメシやら、ナイトクルージングを激しく夫にねだる娘。しかも「電車じゃなくて、クルマで行ってね」ときたもんだ。夫はため息まじりに「わかったよ……。今度ね」とつぶやいていた。
私だって夫にこんなデートを演出してもらった試しはない。結婚前のデートはいつも焼き鳥と日本酒。グレードアップしても、せいぜい「純米大吟醸」ぐらい。それなのに、それなのに……。げに恐ろしき女の欲。いまからこんなでは、年頃になった娘はどうなっているのか。親ながら恐ろしい。
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