朝4時からアジを捌く理由
以前にも書いたが、私は仕事が忙しくなると夜中や明け方に料理を作りたくなる性分である。トイレに行くのを我慢するほど切羽詰まった仕事をしているというのに、アタマや身体が疲れれば疲れるほど、なぜか包丁を握りたくなる。先日も朝の4時から包丁を研ぎ、スーパーで安く買ったアジ12匹(総額300円)をさばいた。小振りとはいえ、豆アジのように唐揚げにできるサイズではないため、干物にする。Tシャツを血まみれにしながら、12匹分の腹を出し、開きにしていくと、なんだかとっても気分爽快。苦しみながら言葉を選び、推敲する原稿書きとは違い、黙々と手作業をするだけなので、アタマがすっきりするのだ。
1時間後、キャンプで食器を乾かすのに使っていた3段の網カゴに、干物を並べ、日の出を迎えた。ああ、すがすがしい空気と陽の光……。ハミガキのCM風にベランダで伸びをしたり、小鳥に「おはよう」と語りかけながら、さわやかな自分に酔いしれていたのだが、おかげで仕事はまったく進まず。できあがったのは、自家製アジの干物だけ。
「疲れてしまい、明け方からアジの干物を作りました。原稿の代わりにお送りいたします」と編集者にメールを送ったら「本屋に干物を並べるつもりですか」との返事。はいはい、書きますよ。原稿。
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コメント
食って生きることそのままですもんね。
平気で寝食忘れて没頭する私に是非
欲しい健全なバランス感覚だと思いました。
投稿: bun | 2005.04.23 02:13
編集者さん、ナイスリアクション!!
poronさん、そう切り返されちゃ、やる気も出るでしょう?
ファイトです。
投稿: さり | 2005.04.23 10:04
■bunさん
私には寝食を忘れて、なんてこと考えられません。
食って寝る。それが生き甲斐。
何に対して、それほど没頭できるのですか?
■さりさん
試供品がたんまり付いたコスメ雑誌が話題になりましたよね。
干物付きの雑誌もいいかもしれません。
「月刊 釣り人料理ガイド」とか。
投稿: poron | 2005.04.25 04:23