« 2005年6月 | トップページ | 2005年8月 »

2005年7月の記事

馬女と半ケツ女

 なぜだか私は「変な人」と出会うことが多い。変な人アンテナの感度が高いんじゃないかと思うほど、ブログネタにうってつけの出会いがある。昨日もそうだ。仕事と仕事の谷間、ぽっかりあいた1日を夫、娘とともにプールで過ごした。私はただ、プールに入りたかっただけなのに、行くところ行くところに「変な人」が出現する。

 プールの喫煙所でタバコを吸っていると、何やら背中のほうで怪し気な音がした。音の出所を確かめたところ、私の後ろでタバコを吸っていた、30そこそこの女。顔は美人の部類、ワンピースの水着を着て、ビニール製の小さなポーチからセーラムライトを出しておいしそうに吸っている。その外見だけを見たら「きっと彼氏と来たんだな」と思う、フツーの女。なのにそいつはなぜか、5秒ごとに「ブルルルルルルッ〜」と奇妙な音を発していた。それも口から……。

 タバコの煙を吐くのとは別に、クチビルを震わせて「ブルルルルルッ〜」。その様はまさに馬。いや、馬女だ。タバコを吸ってフーッ……ブルルルル〜。フーッ……ブルルルルルル〜。プールサイドにこだまする馬のいななき。ここは日高か競馬場か? ぼう然としている私のもとに「ママ〜」といいながら、娘が駆け寄ってくる。アブナイ! こっちに来んな! 願いむなしく、娘は私のもとに来て「ママ……」とつぶやくと、馬女をポカーンと見つめていた。見ちゃダメだってば!

 馬女との衝撃的な出会いを果たし、禁煙所から夫のもとへ戻ると、近くで子ども連れのおかあさんがビデオ撮影をしていた。Tシャツ&短パン姿でプールサイドにしゃがみこみ、泳ぐ子どもを撮っている。え? ……! お、お、おかあさん! 短パンからケツがはみだして、割れ目が見えていますよ! しかも相当に!

 プールサイド……。それは魔物の住む場所。

| | コメント (8)

小金井市と近隣の方へ

 ハナクソみたいな大きさで市報やら大手新聞などにも紹介されていますが、30日(土)の朝10時30分から午後3時まで、小金井市公会堂を貸し切って「のびゆくこどもフェスタ」を開催します。

 いちおう、こども関連の施策「のびゆくこどもプラン 小金井」の完成記念ですが、そんなことはどうでもよくって、高校生がプロレスショーをやったり、中学生がジブリメドレーを演奏したり、市内の学校や団体がダンスや映画上映、工作教室、展示なんかをして盛り上がります。

 いちおう、小金井市とプランを作った委員たちの共催ですが、そんなことはどうでもよくって、予算のないなかチラシ10,000万部を自腹で印刷したり、力仕事をしています。

 いちおう、会長なんで開会のあいさつはしますが、そんなことはどうでもよくって、パネルとか机とか運んで会場設営も自分たちでやるので、汗だく&息切れ状態でマイクを持つことになりそうです。812席のホールでハアハアしていたらごめんなさい。

 いちおう、マジメに告知しましたが、そんなことはどうでもよくって、子どもと一緒に来ていただけたらうれしいです。以上。

| | コメント (2)

アレですよ、アレ。

 昨夜は市役所で会議。2年間、たくさんのアンケートやヒアリングを重ねて、見直し作業を続けてきた小金井市の施策「のびゆくこどもプラン 小金井」が完成し、市長に報告を行なった。「会長から手渡しを」といわれ、プランの冊子を手渡した……と、同時に事務局のMがカメラを持って駆けよってくる。

「あ、手渡しした状態で止めてください」
「目線こちらで」

 新聞とかテレビで見かけるアレ。「集めた署名を手渡す○○の会代表と、笑顔で受け取る石原都知事」みたいなアレ。いつもなら、そうしたシーンを「ケッ、なに目線よこしてんだよ」「手渡すところでわざわざ止めてんじゃねえよ」「おめえら、ホントにうれしいんか」などとツッコミまくっている私が、市長とともに引きつり笑い。写真撮るなら撮るっていってくれよ! ヨレヨレのTシャツにサンダル履きじゃねーかよ!

 ……もうやだ。こっぱずかしい。

 タダでさえ落ち込んでいるというのに、市長が退席したとたん、私の隣に座っていた委員Nさんがこうつぶやいた。

「○○さん(私の本名)って市長より貫禄があるね。並んで座っていても迫力あったもん」

 ……どうリアクションしたらいいんですか。わたしは。

| | コメント (2)

混んだ車内で何が起きるか

 昨夜(つか、もう一昨日の夜だな)は、地震のせいで夫が戻らなかった。舞浜のホテルで撮影の仕事があり、終わったのが夕方4時すぎ。機材を片付けて「さて帰ろうか」と思った瞬間、地震が起きた。普段ならクルマなのに、よりによってこの日は電車。深夜12時近くまで京葉線が止まっていたので帰るに帰れず、ホテルの従業員休憩室で夜明かししたのである。

 私は小金井から一歩も出ず、娘と盆踊りに出かけ飲んだくれていた。夫が帰宅難民だというのに、こっちは東京音頭&炭坑節。ノンキなもんだ。

 それにしても地震の後はどこの駅も人があふれ、復旧した電車も死にそうなほど混んでいたらしい。他人と他人が密着するのはタダでさえストレスだというのに、通勤電車以上の混雑だと相当疲れるはずだ。ましてや夏休み最初の週末。小さい子どもを連れた人はさぞ大変だったろう。

 旅行へ行った日、私たち親子は通勤時間帯の中央線に乗って新宿へ向かった。覚悟していたほどの混雑はなく、娘も大人たちにつぶされずに立っている。ああ、よかった。この程度なら大きい荷物を持った私たちでも、ヒンシュクを買うことはないな。……そんなことを考えたそのとき、隣に立っていた夫が口を開いた。

「ゆうべ寝るときにふと心配になったんだ」
「なにを?」
「電車が混んでいたら大変だなって」
「子連れで大荷物だしねえ」
「いや、そうじゃなくてお前が……」
「は?」
「痴漢にあったらどうしようって……」
「ハァ?」
「お前が痴漢されたらどうしようって」
「バッカじゃねえの?」
「ちょっと心配でさぁ」
「若い娘ならいざ知らず、こんなババアのケツを触りたがると?」
「……(苦笑)」
「触りたいならどうぞどうぞって感じ」
「そうかぁ……」
「だいたいねえ、私が何人の痴漢を捕まえたと思ってんの? 30段以上の階段を転がり落ちて骨折したのが1名、電車から引きずり降ろしてホームで袋だたきにしたのが3名、大捕り物の末に現行犯逮捕したのが1名。痴漢されたらそれこそストレス発散でボコッてやる」
「で、でも……。そんなことをしていたら9時半のスーパービュー踊り子に乗り遅れちゃうよ……。お弁当も買わなくちゃいけないし……」

 あのねえ、そういう問題じゃないんだけど……。だいたい、こんな会話を他の乗客に聞かれるのもはずかしい。妻が痴漢にあわないかを心配する気の弱そうな夫、そしてその横で武勇伝を披露する「いかにも強そう」な妻……。ああ、はずかしい。

| | コメント (6)

ナメるな危険

DSCN4025 DSCN4018

 7/19〜21で下田の多々戸浜へ。もともとサーファー御用達の穴場ビーチであり、加えて夏休み直前ということで、人は少ないし水はキレイだし(毎年、AAクラス)……と最高の休日を過ごすことができた。

 さすがはメッカだけあって、浜を訪れる客の7割がサーファー&ボーダー。みんな早朝からさっさと沖に向かうので、波打ち際にいるのは近隣の宿泊客ぐらいだ。白い砂浜にはゴミひとつ落ちていなくて、水は抜群の透明度! 

 波打ち際で遊んでいる娘を夫に見張らせ「たまには泳がねえと、な」と沖へ向かう私。多々戸は遠浅なので少々沖に行ったところでどうってこっちゃあねえ。と、あなどっていた私が間違いだった。サーファーが多いということは、波がイイ! ということで、しかもその日は台風の影響でいつも以上に波が高く……。腰ぐらいの浅瀬だというのに、いきなり2メートルもの波が襲ってきてキャーッ! ガブガブガブ〜! ゴボゴボゴボゴボ〜!

 ……多々戸の波をあなどっていたら危険です。死にます。

| | コメント (7)

行ってきます

 連休明けの締切りを前倒しして、そのうえ小金井市役所に送る山盛りの資料を作成し、泣きながら荷物を作って、倒れそうになりながら「ある夜のメールから」を書き終えたらもうこんな時間……。ああ……。

 今日から下田の多々戸浜で遊んできます。朝9時35分には新宿でスーパービュー踊り子に乗らなければならない。さて、少しだけ寝るとするか……。コメントをくださった方、お返事は帰ってからにします。すみません。

 あ、それから留守の間ですが、仕事で毎週、書いているコラムでも読んでみてください。アクセスアップを狙って日替わり懸賞を行なっています。出来たてホヤホヤでまだアクセスの少ないサイトだから(ホントにさみしいんだよ〜)当たる確率は高いのでは?

食べマル.jp - 「食」の総合コミュニティサイト
住みマル.jp - 「住む」の総合コミュニティサイト
楽マル.jp - 「趣味」の総合コミュニティサイト

 ここでは2つの名前で書いています。……って写真とかネタでバレバレだな。しかも、リンクしちゃったから、クライアントにココの存在&ウンコライターであることまでバレちゃったし(笑)。

| | コメント (6)

ある夜のメールから(終)

 ※初めての方は「ある夜のメールから」「ある夜のメールから(2)」「ある夜のメールから(3)」「ある夜のメールから(4)」からどうぞ。

 poohpapaさんからのメールには「それにしても村○武範のギャラが7万円というのは不思議な感じがする。そんなはした金で仕事を請けるのだろうか」と書かれていた。

 もっともな疑問、といえよう。カメラマンやライターが同行するのだから、タレントの懐には7万円のうちの『いくらか』しか入らないはずだ。7万円すべてがタレントのギャラだとしても、その程度の金額で東京都下の立川までわざわざ来るとは思えない。

 実はコレにはからくりがある。最初のメールに書かれていた取材申し込みのやりとりを思い出してほしい。

相手は「明後日の11時半から、フジテレビの、村○武範の『食いしん坊! ××』で取材をさせていただきたい。テレビ以外の雑誌で紹介するための費用で7万ほどかかります」と話している。

 取材申し込みの時点で、相手は「日時と時間」を指定している。私の場合、締切まで日がないときは「○日までに取材したい」「この日程しかない」と頼むこともあるが、たいていは「○日ごろはどうでしょうか」「○時ごろがよろしいですか」と聞いている。

 そこで、村○氏と取材チームはこの日、「立川近辺の」「別の店や企業に」「取材する予定がある」と推測できる。コムベトナムの前後に、すでに確定している取材先があるはず。1軒の取材で7万円でも、1日で5軒行けば35万。ページの大きさによって7万以上もあるはずだから、うまく近場をまわれば、かなりの金額を稼げるわけだ。

 翌日(取材前日)にコムベトナムのママさんが断りの電話を入れたところ、案の定「もう取り消せない」だの「村野さんが楽しみにしている」だの「手配しちゃった」だの、相当なものだったらしい(poohpapaさんがマママの横で一部始終を聞いていた。時間にして20分も粘っていたそうだ)。だって今さら「翌日の11時半」に「他の取材先の近場」で「7万円のお金を払って取材させてくれる」ような店なんて見つからないもの!

 これは詐欺ではなく、巧妙な広告営業。取材を受けて、後から「食いしん坊! ○○じゃなかった」「テレビで紹介するといったのに」と文句をいったところで、相手はこういうはずだ。

「フジテレビの、村○武範の『食いしん坊! ××』取材をさせていただきたい」ではなく「フジテレビの『食いしん坊! ××』の村○武範取材をさせていただきたい」といいました。聞き違いじゃないですか?

「テレビ以外の雑誌で紹介するための費用で7万ほどかかります」といっただけで「テレビで紹介する」とはいってません」

 こうしてある夜の事件は解決したのであった……。

(おわり)

| | コメント (13)

ある夜のメールから(4)

 ※初めての方は「ある夜のメールから」「ある夜のメールから(2)」「ある夜のメールから(3)」からどうぞ。

 取材を申し込んできたのテレビ局ではなく、出版社だった……ということを知り、思い出したのは皮膚科で見た、ある雑誌のことだった。

「雑誌の取材を受けました」

 およそ病院には似つかわしくない、こんな貼り紙に気づいたのは待ち合い室の長椅子に腰かけたときだった。本棚には子ども向けの絵本とともに、同じ雑誌が何冊も並んでいる。私はそのうちの1冊を取り出して、付箋紙の貼ってあるページを開いた。

 見開きのモノクロページに、華々しいキャッチコピーと先生のインタビュー記事。開院までの経歴や患者に対する気配りなど、それはそれは「すばらしく」書かれている。インタビュアーは女性タレントのか○うかずこ。にこやかな笑顔で先生にインタビューする様子が写真で掲載されていた。

「へえ……。見開きとはずいぶんとチカラを入れたもんだ」

 ライターという仕事柄か、素直に雑誌を見ることができない性分である。ついつい他のページを、あら探しでもするようにめくっていく。ああ、なるほど……。病院、企業、飲食店となんでもアリ、インタビューだけで構成されている雑誌か。しかも、どの取材先でもタレントやら俳優やら女優やらがインタビュアーをつとめている。要するに普通の雑誌とは違い、編集ページを装った広告記事だけで成り立っている雑誌なのだ。 そのとき、ちょうど診察室に呼ばれた私は、先生にいじわるな質問をする。

「センセ、雑誌見ましたよ。取材を受けたんですか?」
「ああ、そうなんだよねえ」
「インタビュアーがか○とうかずこさんでしたね」
「うんうん、そうなんだ」
「取材させてくださいって来たんですか?」
「そうなんだよね。それでインタビュアーはタレント3人のうち、誰がいいですかって聞くから、か○うさんがいいってリクエストしたんだよ」
「……で、取材は無料でしたよね?」
「え?」
「お金、取られたんですか?」
「え? ま、まあ」
「それって取材じゃなく、広告ですよ」
「……」
「宣伝になりますよって、何冊も買わされたでしょう」
「……」

 コムベトナムへの取材はこれと別の雑誌だが、やっていることは同じはずだ。すぐさまpoohpapaさんにメールを送り、事件の全貌を説明した。(最初のメールを開封してから約2時間18分が経過=午後11時18分)。しかしその直後、彼はいくつかの疑問を私に投げかけてきたのであった……。

(つづく)

 明日あたり&全5話で終わらせたいが、どうなることやら。19日から海行くからさぁ、その前になんとか……。

| | コメント (5)

ある夜のメールから(3)

 ※初めての方は「ある夜のメールから」「ある夜のメールから(2)」からどうぞ。

 取材時間、広告ページと2つの点でやはり怪しいと判断した私は、poohpapaさんにメールを送った。(最初のメールを開封してから約51分が経過=午後9時51分)。

「特番かも……」と淡い期待はわかりますが、ほとんどの店主はこうした宣伝効果に目がくらみ、騙されています。100%に近い確率で詐欺だと思いますので、明日テレビ局に確認してください。もしも、本当の撮影であっても、お金がなぜ必要なのか、なんの雑誌にいつ載せるのかをきちんと説明してもらうこと。本当に広告であれば「どこに載せるか、いつ載せるかわかりません」などという答え方はしないはずです。たとえば、制作会社が撮影を担当していて、局やスポンサーには内緒で裏金を集めている可能性もあります。こうした行為も詐欺ですので、気をつけてください。

 そして、poohpapaさんからの返事が届いた(最初のメールを開封してから約1時間33分が経過=午後10時33分)。彼からのメールには思いもよらない新事実が!

相手は「臨時休業しなくていい」「当日、領収証を持って行きますから現金でお支払いください」といっていたそうです。店が混んできたら逃げる気でしょうか? 取材を申し入れてきた「○○通信社」というのは実在していて、調べたところ出版社のようです。タレントを使って企業のトップにインタビューして「○○ニッポン」という雑誌に掲載しているようです。

「出版社」「タレントを使った取材」という重大なキーワード。取材を申し込んできたのは、テレビ局じゃなくて出版社だったのだ。このメールを読んだ瞬間、私はひとりの人物を思い出した。近所の皮膚科の先生である。

(つづく)

 みなさん、ごめんなさい。さっさと完結したいのだけれど、終わらない。それほど複雑な話なのだ。徹夜仕事の後、がんばって書いたので許して……。

| | コメント (6)

ある夜のメールから(2)

 ※初めての方は「ある夜のメールから」からどうぞ。

 水曜日の夜9時ごろ、poohpapaさんからのメールが届いた。それを読んだ私はすぐさま電話で、詐欺の可能性を指摘。しかし、鼻の穴をおっ広げて「それは詐欺だ」と話したものの、万が一違っていたら? 本当の取材だったら? ……という心配がアタマをよぎる。明日の朝、poohpapaさんがフジテレビに電話して、番組担当者から「そんな取材は知りませんよ」といわれたとしても、詐欺として確定するわけじゃない。約束の日に、取材を申し込んだ本人が来店し「村○は後日、取材に来ます」といいながら、てきとうな話をして金を受け取り、どこかへ雲隠れしない限り、コムベトナムのママさんを騙したとはいえない。もしも事前に通報して大騒ぎになった挙げ句、実は誤解だったとしたら私の責任は重大だ。

 とにかく冷静になって考えてみようと、poohpapaさんのメールを読み返してみる(最初のメールを開封してから約40分が経過=午後9時40分)。

相手は「明後日の11時半から、フジテレビの、村○武範の『食いしん坊! ××』で取材をさせていただきたい。テレビ以外の雑誌で紹介するための費用で7万ほどかかります」と話している。

 私はここで【あること】に気づく。通常、雑誌の取材はカメラマンとライターのふたりで行く。スチールカメラのセッティングや料理の準備、インタビュー、撤収までを行って早いときで1時間。写真点数が多かったり、インタビューのボリュームが多いときは2時間以上かかることもある。テレビの撮影で、タレントが来店するのであれば、タレント本人にマネージャー、ディレクター、カメラマン、音声、照明など大所帯であろう。しかも本当に「食いしん坊! ××」ならば、タレントと店主のからみ(同席をして会話をする)もあるから、長丁場となるはず。今は水曜日の夜9時すぎ。とてもとても【明後日=金曜日のランチタイム直前に訪れて、通常営業の店内で撮影】などあり得ないのだ。怪しい、怪しすぎる……。

 加えて、もうひとつ怪しい部分を発見する。「食いしん坊! ××」はキッコーマンがスポンサーで放映している。「テレビ以外の雑誌に載せるため」といったらしいが、雑誌掲載に金が必要なのは広告ページであり、キッコーマンの広告ならともかく、「食いしん坊! ××」の広告ページなど見たことはない。しかも、テレビで放映したものを焼き直しして、雑誌広告に使うとは考えられない。やっぱり怪しい……。

「冷静になって考えても怪しい」と結論づけた私は、2つの疑問点を挙げてpoohpapaさんにメールを送った(最初のメールを開封してから約51分が経過=午後9時51分)。

(つづく)

 なんだか「24(TWENTY FOUR)」並みの分刻み展開に! 以前書いた「僕の名前はジャック・バウアー」を思い出す……(笑)

| | コメント (5)

ある夜のメールから

 ※この話はもともと私がネタにする話ではないが、ある人からの「よろしければお使いください」との言葉に甘え、書くものである。

 数日前の夜9時ごろ『悪徳不動産屋の独り言』のpoohpapaさんから1通のメールが届いた。彼とは先日、初体面し、おいしいベトナム料理をたらふくごちそうになってきている(悪徳不動産屋と下ネタの女王)。彼からのメールはそのベトナム料理店「コムベトナム」のママさんから聞いた話に関係していた。

「コムベトナム」に取材の申し込みがあったらしい。相手は「明後日の11時半から、フジテレビの、村○武範の『食いしん坊! ××』で取材をさせていただきたい。テレビ以外の雑誌で紹介するための費用で7万ほどかかります」と話している。本人が来てテレビで紹介されるなら本物かもしれないし、大変な宣伝効果になる。でも『食いしん坊! ××』は現在、松○修造がやっているはず。テレビ取材を受けてカネがかかるって、どうも釈然としない。poronさん、裏事情に詳しければご教授ください」

 メールの内容はおおむねこんな感じ。「裏事情に詳しければ……」と私にメールを送る、というのが釈然としない気持ちではあったが、たらふくごちそうになった身だ。少しでも役に立たねばなるまい。

 まず最初、poohpapaさんからのメールを読んで思い出したのは「ライター詐欺」であった。駆け出しのころ、大手タウン誌Tの仕事をしていたのだが、取材先の飲食店でしょっちゅう詐欺の話を聞かされた。ある日、ライターを名乗る男がやってきて「タウン誌Tに掲載したい。ロケハンをしているので料理をいくつか出してくれないか」という。集客効果抜群の雑誌であったため、オーナーは「ぜひ載せてくれ」と好きなだけ飲み食いをさせてライターを帰らせた。しかし、待てど暮らせど取材の申し込みはなく、名刺の住所や電話はウソだった……という話だ。コムベトナムの件もこれと同様で、絶対に詐欺の仕業だとピンと来た。メールなんか打っている猶予はない。あわててpoohpapaさんに電話をかけ、鼻息も荒く「それは詐欺ですよ、絶対! 取材で金を取るなんてあり得ません! 明日にでもテレビ局に電話をかけて確認してください。もしも詐欺であったら、そのままにせず、きちんと通報をしてください」と話をした。poohpapaさんはひととおり私の話を聞くと「やはり変ですよね。明日、テレビ局に確認してみます。本当にどうもありがとう」と電話を切った。

 しかし……! 話はこれだけでは終わらなかった。 詐欺だと思っていた相手は実は……!(つづく)

| | コメント (15)

ハガがとチガが

 さっきまで新しいネタを書いていたのだが、最後の1行でMacがフリーズ。もう、書く気が失せた。そんなわけで別の話題に変えよう。

 先月から娘の前歯がグラグラしていて、医者に連れていったところ「あー、永久歯が生えてきていますねえ」とのこと。今は「とにかく放っておいてください。自然に抜けますから」というのが基本らしい。昔だったら糸でしばってグイッ、血がドバーッっていうところだが、時代は変わったものだとつくづく。

 そして今日。夜10時までかかった市役所での会議を終え、実家に電話。娘が出る。今日はおばあちゃんちで夕飯を食べさせてもらったはずだ。今から迎えに行くよ、と言おうとしたところ……。

「ママ〜! ママ〜! ハガが抜けたよ〜!」

 ……娘よ。何度いったらわかるんだ。「ハガ」じゃなくて「ハ」だ。いつもいつも「ハガがね、ハガがね」というけれど「ハ」だ。すると電話をかわった私の母が笑ってこんなことを言い出した。

「そういえばアンタもさ、子どものころ『血が出た』っていうところを『チガが出た』っていってたよ」

 ハガがとチガが……。どっちもどっち。

※この記事をアップしてから気づいたのだが、夫が取れた歯を撮影していた。「記念」なんだそうだ。お前、カメラマンだからって歯なんか撮ってるんじゃねーよ!

| | コメント (8)

おます。との戦い

DSCN3866 DSCN3871

グリコゲッツで「ハムカツ屋でおます。」をなかったことにしたかったが、一夜明けても大量のそれは減るわけもなく……。家のなかにあのパッケージが放置されているだけで、憎しみの感情がわきあがる。戦争というのはこういう些細なことから始まるのかもしれない。ハムカツ屋との戦いを終わらせるには先手のみ。こうなったら食うしか道はない。

 敵はノンキな顔をした職人。満面の笑顔でハムカツを勧めているが、油断は禁物だ。慎重にパッケージを開け、親指と人指し指でハムカツをつまみ出す。

パラパラパラパラパラパラ……。

 敵はさっそく「パン粉攻撃」を仕掛けてきた。テーブルの上に散らばるパン粉。そう来たか。しかし、ダメージは浅い。こんなセコイ攻撃で勝てると思ってんのかと、おもむろにハムカツをかじる。が、歯ごたえがありすぎてかみ切れず。ああ、なんて手強いんだ。獲物にありついたライオンのように首を振り、ようやくカツを引きちぎる。ムシャムシャムシャムシャ。

 ……うまい(笑)。サクサクとしたパン粉、そしてスパイシーな味付け。意外や意外、うまかったのだ。これならビールのつまみにいい! サンドイッチにはさんでもいい!

 それにしても「ハムカツ」なのに原材料はなぜか「魚肉すり身(鱈)」。ハムカツじゃねーじゃん! でもうまかったよ!

| | コメント (7)

ハムカツ屋でおます。

DSCN3852 スーパーのゲームコーナーへ行ったところ、熱くなってしまったのは娘ではなく私であった。クルマの乗り物で遊んでいる娘を待つ間、ヒマつぶしに「お菓子すくい」をやったのがそもそもの間違いだ。

「お菓子すくい」はクレーンですくった菓子を、スライドする板に落とすゲーム。200円ほどつぎ込んだところで大当たりをし、ドカドカとハムカツが落ちてきた。この大量のハムカツ、いかにも身体に悪そうだ。だいたいこの「ハムカツ屋でおます。」というネーミングはいかがなものか。「おます。」ってお前、なめてんのかコラ。

「ハムカツなんか食いたくねえよ!」 

 大人をナメ腐ったネーミングに熱くなった私は100円玉をどんどん投入。リベンジとばかりに「グリコ」を狙う。なにもグリコを狙う必要性はこれっぽっちもないのだが、大量のハムカツだけを持ち帰るのはシャクにさわる。「ハムカツ屋でおます。ハムカツ屋でおます。ハムカツ屋でおます。」って、なんだかムカつかねーか?

 結果、みごと大量のグリコをゲットし、ご満悦。しめて2,000円也。ああ、そうだ。私はバカだ。好きなだけののしればいい。

| | コメント (11)

怨念の一冊

 ずいぶんと昔の話になるが、夫の取引先から急ぎの原稿を頼まれたことがある。ムック(不定期刊行物)の校了間近になって、インタビューページの原稿が仕上がっていないのに気づいた副編集長が、あわてて電話をかけてきたのだ。8ページ分の原稿はテープ起こしすら済んでおらず、このままではムックの発売延期が確実だ。

 実はこのムック、クルマオタクの編集者が企画を立てて作っていたのだが、こだわりが強すぎるあまり、ライターへの発注はせず、ほとんどのページを自分で執筆していたらしい。インタビューの内容はメーカー技術者のうんちく。別の仕事を抱えていたし、締め切りの日程がキツかったが、夫が世話になっている手前、断るわけにもいかず仕方なく引き受けた。

 メーカー技術者が語るそれは専門用語満載でテープ起こしだけでも大変だ。それでも2日間、完徹をして仕上げると副編集長は「助かったよ〜」と喜んでくれた。ところが……である。こだわりのクルマオタ編集者は、仕上がったページを見て「自分が思い描いていたページと違う。こんな風にしたくなかった」とつぶやいたらしい。

 副編集長は「ふざけるな。テメエが抱え込んでいたくせに!」「発売延期になったら、すでに打ってある広告の損害は誰が責任とるんだ」と立腹。かなりのバトルになったそうだ。クルマオタ編集者の嫌がらせか、私の名前は奥付にもインタビューページにも載せてもらえず、後味の悪い仕事となった。そして、編集部から届いたムックは1度も開くことなく、我が家の本棚で眠ることとなる。

 そして、5年以上の月日が流れ……。ある日、オークションの落札金額を調べていたときのこと。あの「怨念のこもったムック」はすでに絶版となり、プレミア価格がついていることを知った。どうせ2度と開かない本だ、と出品したところ……。

 なんと発売価格の倍で落札! あの日のつらいテープ起こしも原稿書きも、安いギャラも、嫌味な編集者の仕打ちも忘れ、ようやく心が晴れた瞬間であった。  

 

| | コメント (6)

« 2005年6月 | トップページ | 2005年8月 »