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2006年4月の記事

戻れぬ道

Dscn4872_1 intel iMac 20インチを買った。そろそろ新しいMacを……とは思っていたものの、踏ん切りがつかないでいたのだが、先日やった仕事のギャラが予想以上に高額だったため、勢い余って注文しちゃったわけだ。勢い、というものは本当におそろしいと思う。しかし、さすがに20万を超える買い物をネットでポチッとするのはさすがに緊張する。最後の最後で「このままポチッとしていいのだろうか。もう1度、考え直すべきなんじゃないだろうか」と腰が引けた。もう、振り込め詐欺のカモみたいな気分。

 このiMac、本当はapple storeでメモリを増設して注文をするつもりだったのだが、10%のギフト券還元がある、ということで、Amazonで購入することにした。ギフト券で周辺機器が買えるし、メモリは後から自分で刺せばいいからね。

 実は、腰が引けたのは「Amazon」が原因である。今回、クレジットカードではなく、ネットバンキングのからの現金払いを選んだのだが「ネットバンキング払いの商品を返品するときは、Amazonギフト券での返金となります」と書かれているの気づき、腰が引けてしまったのだ。……208,910円だよ。ギフト券で返してもらってどうする。そんなわけで、さんざんモニタの前でうなったあげく、ポチッ。

 もう返せないよ。いや、絶対に返すもんか。ギフト券なんていらねえ!

 ……とここまで書いて、下書き保存していたところ、inteliMacがダウン! なんと画面が青くなったきり、起動できなくなってしまった(長年使っていたimac DV SEでこれを書いています)。Appleサイトでいろいろと調べてやってみたもののお手上げ。仕方がないのでサポートに電話し、指示通りにこれまたいろいろと試すもお手上げ。挙げ句の果てにはオペレーターの指示通りに再起動してみたところ、ファンがものすごい勢いで回りだし、止まらなくなった。ものすごいファンの音の中、電話をしているもんだから、自然と叫んでしまう。

「ブァァァ〜! ファンの音がすごいんですけどお!」
「ブァァァ〜! 電話でもよく聞こえます!」
「ブァァァ〜! まるで台風みたいです!」
「ブァァァ〜! すごい音ですね!」
「ブァァァ〜! ひどいですよお!」
「ブァァァ〜! 止まりませんか?」
「ブァァァ〜! 止まりません!」

 結局、inteliMacは届いてからたったの1週間で修理行きへ。うううっ、返したいけど返せない。ギフト券20万円分なんて欲しくない。

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イタリア人の……

 夫が撮影用に持ち帰ってきたのは、イタリア製のシュガーボンボンだ。小さなパッケージに色とりどりの砂糖菓子が入っていて、見ているだけでもカワイイ!おしゃれ!キュート!撮影が済んだので味見でもすっか、と開けてみたところ……。

Dscn4882 Dscn4903

 ……練り込まれていましたよ。イタリア人の毛が! しかも、毛根付きの縮れっ毛! チンコボリボリしながら作ったんだろうか?  いや、マン毛かもしれないな。遠い異国から日本に届いた伊達男(もしくはマンマ?)の毛を、感慨深い思いで見つめる私は変態。

※ちなみにシュガーボンボン一粒の大きさは大豆ぐらい。写真をクリックするとチン毛を拡大して御覧になれます。

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女のツッコミは恐ろしい

Dscn4861 先日、保育園のお友だち2人が我が家に遊びに来た。大量のごはんとデザートを作り、部屋の隅に並べてバイキング形式で食べさせる。子どもたちは並んだ料理を見て「わ〜、すごい」「レストランみたい〜」と大騒ぎ。自分で食べたいものを、好きなだけお皿に乗せて、テーブルで食べてねというと、ひとりの女の子が料理をしげしげと見つめている。

「……ねえ、これ全部、○ちゃんのママが作ったの?」
「 そうだよ。おぱちゃんね、朝早く起きて作ったんだよ」

 なぜか一同ゲラゲラ〜と大笑い。なに? なにがおかしい。

「おばちゃんだって〜」
「おばちゃん! わははは」 
「おばちゃんじゃないでしょ!」
「ゲラゲラ〜」

 あ、そうか。おばちゃんっていうのが変なのね。……じ、じゃあ、お、お、お、お、おねえちゃんでいいかな……? いいいい、いいよね。おねえちゃんで……。

「ゲラゲラ〜!」
「おねえちゃんだって!」
「おねえちゃん! わはは」

 え……。おばちゃんもダメで、おねえちゃんもダメ?  困惑する私にひとりの子が叫んだ。

「何いってんの? ○ちゃんのママでしょう、もう!」

 そ、そうよね。39歳、子どもあり。おねえちゃんなんて、口がさけてもいっちゃダメなのよね。失礼いたしました。

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ささやかな宴会

 先日、仕事の谷間でちょっとだけ時間が空いたので、ここぞとばかり吉祥寺へ出かけ、酒を飲んできた。メンバーは友人あっくんと夫、娘、私の4人。夜の帳が下りると同時に店へ入り、鳥手羽揚げ4人前、ビールのピッチャー、こどもびいるを注文。スパイスの効いた、揚げたての手羽先揚げをむさぼりながら、ビールを飲んでいると仕事でコチコチになった頭がゆっくりと溶けてくる。ああ、いい感じ。あまりに気持ちがいいので、手羽先にかぶりつく娘をからかってみる。

「手羽先、おいしい?」
「うん」
「皮がパリパリでおいしいよね」
「うん」
「それ、鳥肉なんだよ」
「知ってるよ」
「保育園で飼っている烏骨鶏(うこっけい)だよ」
「え……」

 娘、ドン引き。手羽先を持ったまま、固まっている。そりゃ、そうだよね。烏骨鶏当番とかいって毎日、エサやりを手伝っているもんね。ああ、ごめんごめん。冗談がキツすぎた。

 ひと通り、飲んで食べて満足した後は、いせや本店へはしご酒。2階の座敷に陣取り、焼き鳥と焼酎でまったり過ごす。あまりに気持ちがいいので、焼き鳥にかぶりつく娘をからかってみる。

「焼き鳥、おいしい?」
「うん」
「お肉がやわらかくっておいしいよね」
「うん」
「それ、鳥肉なんだよ」
「知ってるよ」
「保育園で飼っている烏骨鶏(うこっけい)だよ」
「え……」
 
 あー、ごめんごめん。ママ、ちょっとホロ酔い。

 それにしても、いせや本店はあいかわらずグダグダな雰囲気で、ここで飲んでいると「オレの人生、これでいいのか」とか「真っ当にならなきゃ」みたいな、哲学チックな気持ちになるから不思議だ。マクドナルドのスマイル0円を見習え、と思うほどの愛想の悪さとか、絶対に妖怪としか思えないおばあちゃん店員とか、公害に匹敵する焼き物の煙とか、ドドメ色のカウンターで背中を丸めて焼酎をすするオッサンとか、カオスっぽい空気が、人生を考えさせているのかもしれない。ま、そんなことはどうでもよくって、おばちゃん、ジャンボシューマイまだ?

 いつまでも飲んでいたかったけれど、あまり遅い時間に子どもを連れ歩いていると、いせや本店近くの交番でおまわりさんににらまれてしまうので、早々に帰宅。風呂も入らずに寝たところ、髪から焼き鳥の匂いが漂ってきた。うん、いい夜だ。

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父の威厳(母バージョン)

 我が家では先日ちょっとした事件があった。それは気が遠くなるほど仕事が重なっていた3月末のこと。以前から娘と約束していたこともあり、なんとか1日だけ都合をつけて遊園地に行ってきた。遊園地で遊び、隣接する温泉でくつろいだ後、帰宅のためにモノレールで立川へ向かう。車内は4人掛けのボックスシートで、ポツポツと人が立っている程度の混雑ぶり。

 遊園地の最寄り駅からモノレールに乗り込み、夫と娘の3人でボックスシートに座る。隣のボックスには20代の女がひとり。豹柄のパンプスを履いた、だらしない雰囲気の女だ。

「絶対に〜、あたしのこと好きにさせてやる〜」
「あんな女よりも、あたしのほうが彼のこと好きだよ〜」
「そうそう〜、モノにしてやるって感じ〜」

 携帯電話を片手に、なにやら大声で話している。見た目同様、しゃべり方もだらしなく、しかも話しているのは「好きな男をどうモノにするか」という、キャバクラ通いのオヤジみたいな内容である。おまえ、いまここで話す必要があるんか? 車内のみんなに聞かせる必要があるんか?

 あまりのバカ女っぷりにあきれていると、娘が小声で「ママ〜、電車で電話はダメなんだよね?」といった。そう、ダメダメ。よくないよねえ。日頃、電車に乗るたび、娘には少しずつマナーを教えてきた。うるさくしちゃダメだ。降りる人が先。お年寄りには席を譲りなさい。携帯電話は迷惑だからいけない。なのに他人がすぐ横でマナー違反をしているのに、知らん顔をしていていいものか? 他人はいいけれど、あなたはダメでいいのだろうか? しきりに「ねえ、ダメなんだよね? よくないんだよね?」と問う娘。さて、どうしたものか……。

「携帯電話、うるさ〜い!」

 確実に聞こえる声で、注意をしてみるが、女は知らん顔で電話を続ける。もう1度「携帯電話、うるさ〜い!」といったあたりで、車内の人々が振り返る。ああ、見ているよ。みんな。でもなあ、かあちゃんの威厳を保つためには、ちゃんと注意をしないとダメなんだよ。見て見ぬふりはできないだよ……。

 絶対に聞こえているのに、シカトする女。あいかわらず、話し続けている。娘は私と女の顔を交互に見ながら、事の成りゆきを見守っている。……とそのとき!

「うるせえ! 電話やめろ!」

 車内にこだまする夫の声は、電車が通ったときのガード下に匹敵する100デシベルはあったはずだ。静まり返る車内。あわてて電話を切る女。なぜかうれしそうな娘。あの温厚だけが取り柄の夫に何があったんだろうか?

 立川に到着し、電車を降りたとたん、娘は興奮した様子で「パパ、すごいねえ。怒ったらこわいねえ」と私にささやいた。そうなんだよねえ。パパってさ、ふだんはママに怒鳴られっぱなしなんだけどねえ。すごいね、パパって。いざというときは頼りになるねえ。

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父の威厳(父バージョン)

※はじめに 「父の威厳(母バージョン)」からお読みください。

 車内で堂々と電話をかけている女を見て、娘が「ママ〜、電車で電話はダメなんだよね?」といった。そう、ダメダメ。よくないんだ。でもなあ、注意しづらいしなあ。日頃、マナーを教え込んでいる娘の手前もあるし、放っておくわけにはいけないよなあ。うーん、どうしよう。あ、やべえ。ママがイライラし始めた。まゆ毛が寄って、口がヘの字になっている。ああああ、隣の女より、こっちのほうがやばいよ。ママがキレるとスゲーからなあ。やばい、やばすぎるよ。

「携帯電話、うるさ〜い!」

 来た! ママがキレた! ああ、もうオレには止められねえ……。娘も乗客もポカーンとしている。なのに、隣の女は知らん顔だ。おまえ、うちのかーちゃんの怖さを知らねえな。装甲車女って呼ばれているんだぞ。シカトすんなよ。謝るなら今のうちだぞ!

「ケ・イ・タ・イ電話、うるさ〜い!」

 うわあああ。レベルアップしているよ。「・(ナカグロ)」入り! やべえ。次は手が出るかも。もももももう、いい加減に電話切ったほうがいいっすよ。あんた。あ……。にらんでる、にらんでる。ママがオレをにらんでいる〜! そうだよね、そうだよね。知らん顔はいけないよね。はい。このまま電車を降りたら、何いわれるかわかんねえ。男のクセに注意のひとつもできないヘタレ、って怒鳴られるよ、きっと。どどどどどうしよう。ゴクッ(つばを飲み込んで)。

「うるせえ! 電話やめろ!」

 車内にこだまするオレの声は、電車が通ったときのガード下に匹敵する100デシベルはあったはずだ。静まり返る車内。あわてて電話を切る女。なぜかうれしそうな娘。そして、満足げに微笑むうちのかーちゃん。

 立川に到着し、電車を降りたとたん、娘は興奮した様子で「パパ、すごいねえ。怒ったらこわいねえ」とママにささやいた。いや、違うんだ。隣の女に注意したのは、ママがものすごく怖かったから。あのまま、電車を降りていたら、パパは生きて帰れなかったんだ。娘よ、ごめん。パパはママが怖いんだ。

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ただいま息抜き中

 ただいま某スポーツ用品ブランドのニュースレター執筆中。……といっても、朝までにリード(序文)を入れるだけなのだが、文字数が少なければ少ないほど、書くのが大変で、ものすごく時間がかかっている。もう、歌会みたいに五七五調で書いてやる〜、なんて思うほど煮詰まっているので、息抜きでブログ更新。

 実はこれ、某さりさん(いちおう匿名のつもり)と組んでいる仕事で10回連続モノ。しかし、クライアントとPR代理店に振りまわされっぱなしなので、ふたりで「ね、これ仕上げたら降りない?」「そうしよう。次は断るってことで……」と打ち合わせ済みだった。なのに、さっき某さりさんから届いたメールったら……。


さっきPR会社から次回分の資料が届いたので
「今回で降りちゃダメ?」と聞いたら、


泣かれました。


 ……泣くな! 泣くなよう! 大人だろっ! もう、このメールを読んで笑うしかなかったよ、私。涙にほだされ、地獄の道を歩むか、それとも我が道を進むか? うーん、悩ましい。まあ、とりあえずここにある仕事をやっつけてしまおう。さてさて……。

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(続)すべての出来事には意味がある!?

 前回の記事で「つづく」と書いて早1週間以上。ようやく仕事のメドがたったと思っていたのに、本当の地獄はあれからだった。夫の手伝い、のつもりだった「鉄道ドリル」。結局、夫はネタ出しをしただけで、私が原稿全部を書くはめに……。夫いわく「もう印税いらね。全部お前にやる」だそーだ。まあ、どっちがもらったって一緒なんだが。遅れに遅れながら原稿を書き上げたんで、今晩はひさしぶりにマトモに寝ます。寝る。寝てやる。

 さて、前回の続き。2日連チャンで同じ左足をねんざした私。さすがに2度目ともなるとダメージは大きく、ウォーキングの取材が終わったとたん、家の近所にある整形外科へ直行した。受診したその日はよりによって、病院は祭日と休診日の合間。病院は大混雑で1時間半も待たされてようやく診察室へ入ることができた。

「ねんざ? 2日連続で? どれどれ」

 先生はねんざした左足を押したり、ひねったり、足首を持って動かしたりしたのち「とりあえず、レントゲンを撮りましょう」といった。

「センセ、もう1カ所、診てもらいたいところがあるんですが」

 実は2年ほど前から右肩に痛みがあり、腕が上がらないという症状が続いていた。仕事柄、肩こりのひどいやつと思っていたが、マッサージをしてもバンテリンを塗っても、ちっともよくならない。いずれ医者に行こう、とは思っていたものの、面倒で行く機会がなかったのだ。ねんざのついでに、と思い、先生に事情を話した。

「うーん、じゃあ、肩もレントゲンを撮りましょう」

 院内着を来たまま、診察室のベッドで写真の仕上がりを待つ。先生の机はすぐ隣だけれど、ベッドのまわりにはカーテンが閉められ、気配しかわからない。……あ、先生が戻ってきた。シャッ、シャッ。レントゲン写真をライトボックスに貼る音がする。その瞬間、先生は大きな声で「あああ〜あ!」と叫んだ。あああって、なに? なにを見て叫んだの? いや〜、こわい〜!

「これさあ、痛みっていうよりも激痛じゃなかった?」

 左足のことをいているのか、右肩のことをいっているのかわからず、返事に困っていると先生は「ほら、ここ」といいながらカーテンを開けた。私の右肩のレントゲン写真。肩関節の真ん中あたりに、小さな影が写っている。

「ガ、ガ、ガンですか?」

 うわずった声でたずねる私に先生は「これ、石灰沈着性腱板炎っていって、肩に石灰の塊ができちゃうんですよ。よく2年近くも我慢していましたねえ。普通は眠れないほどの激痛なんですが」といった。どうやら30〜50代の女性に多い症状で、とにかく激痛らしいのだ。そんな激痛に慣れてしまっていた私っていったい……。

 左足のほうは骨に異常はないとのことで、湿布で様子見。肩には石灰を溶かす注射を打ち、同じく石灰を溶かす飲み薬をもらってきた。この注射、ものすごく利き目があって、いままでの痛みがウソのように軽くなった。あまりに長い間、放置していたので完全に治るまで何度か注射を打たなければいけないが、とにかく痛みが消えてうれしい! 翌週の診察時には思わず「センセ、2年近くも我慢しないでさっさと注射を打ってもらえばよかった」というほどの回復ぶりだ。

 仕事で疲れて、うっかりねんざ。翌日のウォーキング取材で再びねんざ。やむなく病院に行って、ついでに診てもらった肩に石灰があったこと。注射1本でものすごくよくなったこと。ねんざのおかげで、正しい歩き方の大切さを知り、夢中でウォーキングの原稿を書いたこと……。今では2度のねんざですら、肩の痛みを直すため、ウォーキング原稿をよりよくするための試練だったのかもと思い始めている。すべての出来事には意味がある。本当にそうかもしれない。

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