(続)すべての出来事には意味がある!?
前回の記事で「つづく」と書いて早1週間以上。ようやく仕事のメドがたったと思っていたのに、本当の地獄はあれからだった。夫の手伝い、のつもりだった「鉄道ドリル」。結局、夫はネタ出しをしただけで、私が原稿全部を書くはめに……。夫いわく「もう印税いらね。全部お前にやる」だそーだ。まあ、どっちがもらったって一緒なんだが。遅れに遅れながら原稿を書き上げたんで、今晩はひさしぶりにマトモに寝ます。寝る。寝てやる。
さて、前回の続き。2日連チャンで同じ左足をねんざした私。さすがに2度目ともなるとダメージは大きく、ウォーキングの取材が終わったとたん、家の近所にある整形外科へ直行した。受診したその日はよりによって、病院は祭日と休診日の合間。病院は大混雑で1時間半も待たされてようやく診察室へ入ることができた。
「ねんざ? 2日連続で? どれどれ」
先生はねんざした左足を押したり、ひねったり、足首を持って動かしたりしたのち「とりあえず、レントゲンを撮りましょう」といった。
「センセ、もう1カ所、診てもらいたいところがあるんですが」
実は2年ほど前から右肩に痛みがあり、腕が上がらないという症状が続いていた。仕事柄、肩こりのひどいやつと思っていたが、マッサージをしてもバンテリンを塗っても、ちっともよくならない。いずれ医者に行こう、とは思っていたものの、面倒で行く機会がなかったのだ。ねんざのついでに、と思い、先生に事情を話した。
「うーん、じゃあ、肩もレントゲンを撮りましょう」
院内着を来たまま、診察室のベッドで写真の仕上がりを待つ。先生の机はすぐ隣だけれど、ベッドのまわりにはカーテンが閉められ、気配しかわからない。……あ、先生が戻ってきた。シャッ、シャッ。レントゲン写真をライトボックスに貼る音がする。その瞬間、先生は大きな声で「あああ〜あ!」と叫んだ。あああって、なに? なにを見て叫んだの? いや〜、こわい〜!
「これさあ、痛みっていうよりも激痛じゃなかった?」
左足のことをいているのか、右肩のことをいっているのかわからず、返事に困っていると先生は「ほら、ここ」といいながらカーテンを開けた。私の右肩のレントゲン写真。肩関節の真ん中あたりに、小さな影が写っている。
「ガ、ガ、ガンですか?」
うわずった声でたずねる私に先生は「これ、石灰沈着性腱板炎っていって、肩に石灰の塊ができちゃうんですよ。よく2年近くも我慢していましたねえ。普通は眠れないほどの激痛なんですが」といった。どうやら30〜50代の女性に多い症状で、とにかく激痛らしいのだ。そんな激痛に慣れてしまっていた私っていったい……。
左足のほうは骨に異常はないとのことで、湿布で様子見。肩には石灰を溶かす注射を打ち、同じく石灰を溶かす飲み薬をもらってきた。この注射、ものすごく利き目があって、いままでの痛みがウソのように軽くなった。あまりに長い間、放置していたので完全に治るまで何度か注射を打たなければいけないが、とにかく痛みが消えてうれしい! 翌週の診察時には思わず「センセ、2年近くも我慢しないでさっさと注射を打ってもらえばよかった」というほどの回復ぶりだ。
仕事で疲れて、うっかりねんざ。翌日のウォーキング取材で再びねんざ。やむなく病院に行って、ついでに診てもらった肩に石灰があったこと。注射1本でものすごくよくなったこと。ねんざのおかげで、正しい歩き方の大切さを知り、夢中でウォーキングの原稿を書いたこと……。今では2度のねんざですら、肩の痛みを直すため、ウォーキング原稿をよりよくするための試練だったのかもと思い始めている。すべての出来事には意味がある。本当にそうかもしれない。
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コメント
> すべての出来事には意味がある
そういえば、僕はそういうスタンスで生きているかもです。
こういう考え方って
「究極のポジティブ・シンキング」
なんじゃないかと。
分野が違うのに、
「あの時の経験が生きているなぁ・・・」
と感じるんです。
おそらくですが、その絶対条件として
「その時、必死でやっていたか?」
ということ。
適当にこなしていた経験は応用が利かないでしょうから。
アクシデントをアクシデントで終わらせない考え方。
意識しているわけではないのでしょうけれど、
poronさんの「たくましさ」を感じました(笑)。
性分かもしれませんが、
異常に気付いたら、なるべく早い段階で
専門医に診てもらいましょう!
早期治療が重要なんですから!!
投稿: コロラド | 2006.04.06 02:45
■コロラドさん
本当にそう、そうなんですよ。
私が歌舞伎町で飲んだくれていたことも、
日替わりで男と遊んでいたのも、
酔っぱらってクルマのボンネットに
座ったら、運転席にヤクザがいたことも、
みんなみんな意味があるんだと思います(笑)。
お医者さんの件、承知しました。
早く診てもらっておけば……って思いますもの。
投稿: poron | 2006.04.06 10:26