« 2006年12月 | トップページ | 2007年2月 »

2007年1月の記事

わたしのいもうと

 1年ほど前に、この絵本のことを知り、ずっと読んでみたかった1冊。近所の図書館に置いていることを知り、先日用事のついでに借りて来た。

家に帰ってすぐ、 娘をひざに抱き、一緒に読んでみた。漢字を読めない娘のため、ゆっくりと声に出して読む。2ページ目をめくるころ、私は「心の準備」をしていなかったことを後悔した。しまった……。娘と一緒に読む前に、私ひとりで読んでおくべきだったかも。 こんなに息苦しく、つらい絵本なんて初めてだ。読み聞かせているというのに、声が震え、涙が出てくる。

「わたしのいもうと」は1987年に発行されたもので、作家・松谷みよ子さんへ届いた、ある手紙が元になっている。学校でいじめられ、そして死んでいった妹のことを、姉が綴った手紙。いじめられていた妹が「生きるために」選んだこと、「生きるのを辞めるために」選んだこと、そして子どもの苦しさを分かち合うことができなかった母親の哀しみ、それを見続けた姉……。

 いじめる側はなんとなく、いたずら心でやったことでも、いじめられる側にとっては命を削られるような辛さだということ。そして、いじめたことや、そんな子がいたことすらを忘れてしまった数年後でも、いじめられた子どもは心の傷を癒せぬまま、ただ「死んでいないだけの日々」を送っているということ。息苦しく、暗く、いろいろなことを考えさせられる絵本だった。

 子どもを持つ親、そしてすべての子ども。そして、生きる人すべてがこの絵本を1度は読んでおくべきだと思う。

| | コメント (8)

おとなの姿勢

 今年の4月、娘が小学校に入学する。卒園文集の製作をしたり、ランドセルを買ったりと、バタバタしているのだけれど、親として何が不安かといえば「いじめ」である。

 私が子どものころだって、いじめはあった。ランドセルを背負っていた時分、すでにドロドロとした「女同士の派閥争い」があったし、通学路では上級生が待ち伏せし「てめえ、生意気なんだよ」と怒鳴られる。特に私はひとつ上の上級生から目をつけられていたから、中学に進学しても執拗な嫌がらせは続く。そいつらが卒業するまで続くのだ。

 上級生にいじめられるのは特に理由があったわけじゃなく、単に私が気に入らなかっただけだ。同級生の中でも背が高く、小学校の生徒会長をつとめる活発な私を、生意気だと思っていたらしい(ま、いま思えば確かにクソ生意気な子だったと思う)。

 親や先生にいえば「チクリ」といわれ、ますますいじめがエスカレートする。毎日毎日、上級生と顔をあわすたび、ビクビクして過ごしていたが、そのうち私は「抵抗しないからエスカレートするんだ」と気づいた。そうだ、弱いからいじめられるんだ。上級生の陰にビクビクし、下を向いて歩いているからいじめられるんだ。だったら、強くなればいい。気の強さ、ケンカの強さ、意志の強さ、人脈の強さで抵抗すればいいんだ。

 そう考えたら、キャンキャンとほざいているような上級生が怖くなくなった。怒鳴られたら怒鳴りかえす。呼び出されたら、ニタニタ笑う。何かされたらすぐにチクル、すぐにやりかえす、すぐに手をまわす。どんなことがあっても、こっちからは仕掛けない。何かされたら、行動するのみ。そうするうちに、上級生は手を出さなくなり(出せなくなり)、私は「一見、ふつうの中学生」でありながら、裏番と呼ばれるようになった。

 幸い、私自身は元来持っていた「気の強さ」でいじめを克服することができたが、果たして、うちの娘にいじめに打ち勝つだけの気の強さがあるか? たぶん、無理だろう。もしも、娘が「胸がキューッと痛むような」いじめを受けたら? もしも、娘が親にいえずに悩んでいたら? 守ってやれるのは親しかいない。

 私は娘が保育園から帰ると、かならず「今日はどうだった?」と聞いている。毎日毎日、たった数分だけど、楽しかったことや友だちとケンカしたこと、いわれて傷ついたことを聞いている。そして、ときおり「誰かにいじめられたら、すぐにママにいいなさい。ママがかならずその子を叱ってやる」と話している。そして、その子に会ったときに叱るか、頃合いを見てその子の親に話す。だから、娘は何かあるとすぐに私にいう。チクリまくりのチクリ放題!

「ママ〜、きょうね〜、○○くんがお腹をけっとばした〜」
「なぬ! お腹はよくない! しかも、女の子なのに」
「やめてっていったんだよ。でも、やめないの」
「わかった。○○のかーちゃんにメールしとく」

 いじめはよくない。親同士の「妙な」遠慮も必要ない。いじめをすれば、それはすぐに相手の親の耳に入り、そして自分の親の耳にも入る。親のいない場所であっても、やったことがすぐにバレて叱られる。大人すべてが「いじめは許さない」という姿勢を貫かずして、子どものいじめはなくならないのだ。

| | コメント (3)

あけましておめでとう!

 明日11日には鏡開きだというのに、いまさら何ですがあけましておめとうございます。年末年始の約2週間、毎日仮眠3〜4時間(1時間ずつの細切れ睡眠)で仕事をしていたので、実質的な正月休みは4日から。「大晦日は、さわやかなタイトルの記事で締めくくりたい」などと、ホザいていたものの、ニュース記事の作成でそれどころじゃなく、結果的には「薄らハゲ、オッケー」で締めくくり、という結末。なので、新年初の記事はさわやかにいきたいと思う。

遅ればせながらやってきた正月休み。ダメージ回復に数日を要したが、その後、休みを利用して里子に出した子猫を見に行って来た。

 7日の午後、 飼い主・cyberさんの家に、親子3人で訪問。ドアチャイムをならすと、cyberさんは子猫のエルを抱えて玄関ドアを開けた。

 ミ〜ッ、ミャオ〜……。小さな小さな鳴き声。cyberさんに抱っこされたエルは、私たちが保護したときの何倍も大きく成長していた。

_dsc0498

_dsc0532

 歩くのもやっとで、手の平に乗るほどだった子猫が、こんなに立派に成長したなんて!

_dsc0804_

_dsc0784_

 cyberさんは、チャーシューや厚焼き卵、きんぴらごぼうなどの手作り料理と、大量のお酒を用意して待っていた。娘はエルと遊び、私たちは酒盛り。とっぷりと日が暮れるまで長居をしてしまったのは、いうまでもない。

| | コメント (3)

« 2006年12月 | トップページ | 2007年2月 »