« おとなの姿勢 | トップページ | 情報誌がスゴイことになっている! »

わたしのいもうと

 1年ほど前に、この絵本のことを知り、ずっと読んでみたかった1冊。近所の図書館に置いていることを知り、先日用事のついでに借りて来た。

家に帰ってすぐ、 娘をひざに抱き、一緒に読んでみた。漢字を読めない娘のため、ゆっくりと声に出して読む。2ページ目をめくるころ、私は「心の準備」をしていなかったことを後悔した。しまった……。娘と一緒に読む前に、私ひとりで読んでおくべきだったかも。 こんなに息苦しく、つらい絵本なんて初めてだ。読み聞かせているというのに、声が震え、涙が出てくる。

「わたしのいもうと」は1987年に発行されたもので、作家・松谷みよ子さんへ届いた、ある手紙が元になっている。学校でいじめられ、そして死んでいった妹のことを、姉が綴った手紙。いじめられていた妹が「生きるために」選んだこと、「生きるのを辞めるために」選んだこと、そして子どもの苦しさを分かち合うことができなかった母親の哀しみ、それを見続けた姉……。

 いじめる側はなんとなく、いたずら心でやったことでも、いじめられる側にとっては命を削られるような辛さだということ。そして、いじめたことや、そんな子がいたことすらを忘れてしまった数年後でも、いじめられた子どもは心の傷を癒せぬまま、ただ「死んでいないだけの日々」を送っているということ。息苦しく、暗く、いろいろなことを考えさせられる絵本だった。

 子どもを持つ親、そしてすべての子ども。そして、生きる人すべてがこの絵本を1度は読んでおくべきだと思う。

|

« おとなの姿勢 | トップページ | 情報誌がスゴイことになっている! »

「雑ネタ」カテゴリの記事

コメント

以前から気になっていたこの絵本。
poronさんのこの記事をみてamazonで購入しました。
僕ら親はもちろん、息子にも読ませようと思います。

投稿: nemota | 2007.01.30 14:29

いつも楽しく、またときには頷きながら拝見しております。
わたしは去年の暮れごろ、この本を偶然書店で見つけ、立ち読みしたうえで購入しました。ストーリー(と言っていいのかわかりませんが)はもちろんのこと、絵の迫力がものすごいですよね。うっすら理屈ではわかっていても、本当のことは何もわかっていなかったんだなと痛感させられました。

投稿: さりぞう | 2007.01.30 18:24

私もこの絵本のことは知っていました。でも、読む勇気がまだ持てません。

私には妹がいて、これがまたちょっとばかり道を外れかけたりしたものですから、いつもはらはらしながら見守っていました。姉妹というのは案外何の力にもなれないし、苦しみ悩む母に寄り添うことぐらいしか出来なくて(いや、時にはそれに反発したりも)。

今になると、今度は娘と重なって見えてしまうので・・・。この絵本を読める日はなかなか来ないような気がします。だからこそ、読むべきなのでしょうけれど。

投稿: Kako | 2007.01.30 19:00

■nemotaさん

おひさしぶりです。リンクから注文してくださったんですね。ありがとうございます。もう届きましたか? 本当に絵本とは思えぬほどの重たい話ですが、子どもが年を重ねるたびに幾度も読ませたいなと思う本です。ぜひ、ご感想を。

■さりぞうさん

blog、ちょこちょこ覗かせていただいています。絵が本当にすごいですよね。顔が全然見えないんですもの。でも、その分、その子がどんな表情をしているのか、泣いているのか、うつろな顔をしているのか、想像をかき立てられます。たった、あれだけのページ数で、たくさんのことを考えさせられる絵本ですよね。ホントにすごい、と思います。

■kakoさん

わかります、そういうお気持ち。私もおっかなびっくり読みましたから。心が疲れているときや、弱っているときは読むのは厳しいし、かといって元気なときはこういう本を読むキッカケもないし。なかなか、手に取れない本だと思います。でも、いつか読んでみてほしいなあ……。

投稿: poron | 2007.02.06 06:17

久しぶりに大きな書店に行ったので探して読んでみました。現代のいじめ問題は、いじめを起こさないことに論点がおかれている気がします。それも大切ですが、その後をフォローする話し合いが不足しているように感じます。

小学生の頃だったか、引きこもりになって登校拒否していた男の子がいました。学級会で話し合って、クラスみんなでその子の家へ行くことになりました。家の外からみんなでその子の名前を呼んだら、窓の向こうから顔をだしてくれました。

「学校、来いよ!」「大丈夫だから!」「待ってるぞ~!」

その子は窓の向こうからうなずいてくれました。




多感な小学生低学年に、こういう教育をしておかないといけないなとつくづく感じます。現在の道徳教育はどうなんているのか気になるところです。

あと、ずーっと疑問というか、なんとかならないのかなと思っているのは、とにもかくにも「絵本は高価すぎる」という点です。どれもこれも1000円オーバー。良い内容の絵本はたくさんあるのに、公共の図書館や学校の図書室が購入しないと、一般家庭のお子さんはなかなか読む機会がないんじゃないかと。

ここ数年前に、ネットで知って唯一買った絵本が『じょうぼうじどうしゃ じぷた』。高かったけど買いました。ウルウルくるのは年とったせいかもですね(わはは)。

投稿: コロラド | 2007.03.14 23:58

■コロラドさん

絵本、高いですよねー。丈夫に作っているせいもあるんでしょうけど、もう少し手軽に買えるようにしてほしいな。じょうぼうじどうしゃ じぷた、は知りませんでした。今度チェックしてみますね。

投稿: poron | 2007.03.20 03:44

すみません。ミス・スペルです。
以下、レス不要でございます。

(誤)じょうぼうじどうしゃ じぷた
(正)しょうぼうじどうしゃ じぷた

◆参考
『しょうぼうじどうしゃ じぷた』
作:渡辺茂男
絵:山本忠敬
出版社:福音館書店
発行日: 1966年6月10日
ISBN: 4834000605
http://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=220

投稿: コロラド | 2007.03.20 14:39

いじめは、何の罪も落ち度もない被害者の身体・心・人生を傷付け全てを破壊します。
加害者側が相手(被害者側)を変えようとして肩に力を入れ過ぎて暴走した結果がいじめに繋がりました。
冷静に考えれば人様を変える事は出来ません。相手を変えたいならば自分が変わるしかないのです。
「自分が変われば相手も変わる」ー何故加害者はそれがわからないのでしょうか?

投稿: プクリポ | 2014.06.16 00:40

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« おとなの姿勢 | トップページ | 情報誌がスゴイことになっている! »