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2008年3月の記事

カチンコチンコ

原稿を書かず。本日、2本目のブログ記事へ突入。

 最近、我が家の近辺に不審者が出没している。昨年から連発で、毎週のように警察署からのメールやら、学校からのお知らせプリントが届く。

 どうやら、露出の常習犯らしく、平日の真っ昼間からブラブラ(チンコね)しているらしい。プリントやメールが届くたび、家族の前で読み上げ、娘には「注意しなさい」、夫には「目を光らせろ」と命令していた。

 ある日のこと。今日もプリントが届いた。ここ一週間の間、1日おきぐらいに「不審者出没」の情報があり、犯行の間隔が短くなっているような気がする。

「ちょっと! また、出たんだってよ」と声を荒げ、プリントを読み上げた。

「えっとね。今日の○時ごろ、○○町2丁目付近で、男が児童に下腹部を露出しました。年齢は30〜40代ぐらい、メガネをかけ、黒いジャンパーを着ています。……だってさ」

それを聞いた娘は怖がり、夫は「この野郎、いつか捕まえてやる」と悔しがる。まったく、子どもに何てことをするんだろう。

そして、翌々日。また、不審者出没のプリントが届いた。

「えっと、○○町でまた露出魔だって! ナニナニ? 年齢は40歳ぐらい、メガネ、黒いジャンパー、ジーンズ……、あっ!」

「アッ!」

ここまで読み上げたとき、私と娘が同時に声を上げた。

「パパ!」

 ……そう、露出魔のニンチャク(人相と着衣。警察用語)が、まさに夫だったのだ!

「パパ! こんな寒いんだから、カチンコチンコになっちゃうよ!」

 娘が笑いをこらえながら、夫に呼びかける。「やっばーい! カチンコチンコ」と私。夫はかわいそうなぐらい、オロオロしながら「い、いや……。お、オレじゃない! オレ、その日は昼から撮影に行ってたじゃないか!」と絶叫。平日の昼間、ウロウロしているんだから、なおさらマズいって(笑)。

 我が家のなかで、笑っているうちはいいけれど、ご近所にあらぬ疑いをかけられたら困るので、その日以降、子どもの送り迎えには、かならず保護者のIDをつけるようにした。

 そして、数日後。またまた、学校からのプリント。ナニナニ? 今度は子どもへの声かけだって? 犯人は40歳ぐらい、銀色のクルマに乗って、子どもへ「乗せてあげるよ」と声をかけました……?

「パパッ!」と、叫ぶ娘。

 だって、シルバーのレガシィだもの。疑われるって。

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業務妨害

 数ヶ月にも渡る長丁場の仕事と、毎月のレギュラーと、単発仕事が重なって、アタマがおかしくなっている。日曜日なんか、朝6時まで原稿を書いていて、疲れがマックスになったあたりで、突然狂ったように、版元の編集者にメールを書き始めた。内容はといえば「こんな本、つくらね?」っていう、単なる単行本の企画バナシだけれど、アタマがいっちゃってますからね。尋常じゃないメールなわけなんですよ。

「突然ですけど、○○って本、作りません? あったらアタシ買います。いや、絶対にあるべき。コートとカバンのすべてに一冊ずつ入れとく。ホラャララ(名だたる大手企業)の全面バックアップで、広告もドコドコ入れる。サイズはもちろん、ポケット版で、毎年改訂版を出すことに決定。企画して」

 大手企業のバックアップも何も、企画書すら作らず、こんなメールを送っているんだから、ただの狂人か業務妨害としか思えない。しかも、メールの最後にはコレ。

「このメール、すがすがしい月曜の朝に読むんでしょうね。読んでドンヨリ。貴重なご意見ありがとうございます、社内にて検討させていだたきます、とかっていう返事なら、いらないからね。じゃ」

 最低だな、アタシ。でも、その編集者ったら、日曜に休日出勤していたらしく、速攻で返事を送って来た。

「校了で出勤し、メールを拝見しました。すがすがしい月曜の朝は来ないと思います……」

 さすが、ベテラン編集者。キチガイライターの戯言ぐらいじゃ、ちっとも動じていない。ホレた。

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