健康いちばん
一昨年&昨年はメタボ特需。アチコチで「どんだけメタボリックシンドロームが恐ろしいものなのか!」「内臓脂肪型肥満、高血圧、高脂血症、高血糖は死の4重奏!」「忍び寄る魔の手!」なんていう原稿ばかりを書いていたのだが、当の本人は特定検診でしっかりと「メタボ予備軍相当」に認定されるという、なんともやるせない結末に……。挙げ句の果てに新年早々から、フィットネスクラブのエクササイズ原稿を編集することになり、どう考えても何かの陰謀としか思えぬ。
しかも、親友の あっくんまでもが、ウォーキングで40キロも減量し、我が家に来るたびその体型を見せびらかしに来る始末。やっぱり陰謀だ。
そんなわけで見えざる強大な力に「健康」「ダイエット」の世界に引き込まれそうになりつつも、酒、煙草、徹夜、ドカ食いをまっとうし、不健康ライターの名を欲しいままにしている。
そんな不健康ライターの王道をいく私だが、12月から毎週のように病院通いをしている。実はずっと前から、娘の成長がチト勢いありすぎなのでは?と気になっていて、小学校の振替休日を利用して総合病院を受診。血液検査やら頭&手のレントゲンやらをやって調べた挙げ句、「判断つかないから、虎の門病院を紹介する」といわれ、再び血液検査と手のレントゲンで1日、検査結果を聞くためにまた1日、頭部MRIと腹部エコーと診察で1日と虎の門まで通い、ようやく出た結果が「中枢性思春期早発症」。
カンタンにいえば、脳下垂体から性腺刺激ホルモンが分泌され、その結果、本来であれば中学生とかで始まる二次性徴(思春期に起こるからだの成長)が、早く始まってしまうという病気。骨年齢が進み、急激な身長促進が起こり、からだも実年齢よりも成長する。成長スパートがみんなよりも早く始まり、早く終わるため、最終的には低身長になるケースが多い。
もともとインターネットで思春期早発の記事をみつけ、もしかしたらと病院に連れていっていたから、病名を聞いても「ああ、やっぱりね」としか感じなかったけれど、もっと早く診察を受けていればよかったのかもと、後悔する部分もある。
今後、数年の間、毎月1回ホルモンを抑制する注射を打たなければならないが、小児慢性疾患に指定されているため、治療には国からの補助が出る。そんなわけで、さっそく医療券を申請した。
虎の門病院の小児科には、思春期早発や低身長、糖尿病など内分泌系の病気を持つ子どもたちが、たくさん通っている。昔は「小さく産んで大きく育てる」なんていうのが望ましい子育てだったが、大きくなればいいってもんでもない。
小児科の先生は「背が低いからと気にして受診するケースは多いけれど、背がどんどん高くなることが病気のせいで、治療の対象だとはなかなか気づきにくいのよね」と話していた。健康なんて、と不摂生ばかりしている私だけれど、子どもの病気はつらい。健康がいちばん。
最近のコメント