カテゴリー「娘ネタ」の記事

登下校で見えるもの

 入学早々、娘が痴漢の被害に合って以来、登下校の見守りを欠かさない。過保護すぎるのでは? という意見もあるだろうが、6年間続けた保育園の送り迎えから開放され、ホッとした隙をつかれたともいえる犯罪。精神的ダメージは思った以上に大きい。

 そんなわけで、朝は家から校門、夕方は学童の出口から家までを夫と交代で付き添っているのだが、当然ながら娘以外の子どもたちにも目がいく。毎日、様子を見ていると親ですら知らない、気づかないような、子どもたちの「変化」に気づくことがある。

 ボサボサの髪でひとり走って行く子。声をかけると目をそらす子。ふくれっ面をしている子。登校中の寄り道がどんどんエスカレートしている子。いつもは友だちとにぎやかに歩いているのに、なぜかひとりでうつむいている子……。

 いってらっしゃいと送り出した後、出勤のため先に家を出た後、親は子どもたちの様子を伺うことはできない。でも、子どもたちの小さな心は、ときにはシクシクと痛んでいる。たとえ、大人にとって「そんなことぐらいで……」と思うような、ささいな出来事であっても。

ある女の子は毎朝、泣きながら歩いていた。どうしたの?と声をかけると、涙をポロポロと流しながら、うつむいている。

何か嫌なことがあったの?
なんでもない……。
どこか痛いの?
(首を振る)
じゃあ、一緒に学校まで行こうか。
……。

 そっと手を差し出すと、彼女は私の手をギュッとにぎった。道すがら、それとなく話を聞いてみると、小さな声で「学校に行きたくない」とつぶやいた。ああ、そうだったの。学校に行きたくないのね。そうなんだ。

 ここまで聞いたところで、校門に到着。今日はここまで。また明日、お話しよう。さあ、いってらっしゃい!

 彼女は娘と手をつなぎ、教室へと向かった。翌日も、その翌日も、泣きながら歩いてくる彼女を曲がり角で待ち、手をつないで登校する。同時に学童からの帰り道、「おうちに帰りたくない」とダダをこねる彼女を、家まで送り届けることもあった。

 毎日、少しずつ話を聞いたものの、結局わかったのが「学校に行きたくない」「家に帰りたくない」ということだけ。推察するに、入学して慣れない環境に疲れていたらしい。ひとりで登校し、ひとりで帰宅する緊張感。大人にとっては「そのぐらい」でも、子どもにとっては想像以上に大変で疲れることなのだろう。

 登下校で見えてくる、子どもたちの様子。親の知らない顔、親が気づかないこと。小さなココロの、ささいな変化を、私たちは見守っていきたいと思う。

 ……とカッコよく締めたものの、いつもいつも穏やかな気持ちでいられるワケもなく……。毎日毎日、かくれんぼをしながら登校する4年生の坊主たち! 人様のアパート裏手まで入り込み、駐車場を駆けまわり、大声で騒ぎ、遅刻ギリギリまで遊んでいる坊主たち! 一週間、片目をつぶって我慢していたものの、さすがにひどいので「遊んでいないで早く学校へ行きなさい!」と注意。そうしたら、なんと「ちぇっ、うるせーな」といいやがった! 誰に向かってクチ聞いとるんじゃ、ワレ。

 アタマに来たので1キロ四方にまで聞こえるほどの大声で、私はどなった。

「早く行け!」

 坊主たちは素早かった……。ピューンと逃げていった。通勤途中の人々がビックリして、振り返っていた。

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脅迫電話

 長い夏休みが終わってホッと一息。0歳から保育園へ通っていた娘は、長期休暇の経験がない。たまにはよかろう、ということで夏休み期間中、学童を休み、思いっきり退屈な休みを過ごさせてみた。

 ……思いっきり退屈だろうと思いきや、これまた意外と忙しい。宿題、プール、自由研究、朝顔やカブトムシの世話、家の手伝い(これもしっかり宿題)、お祭り、旅行、帰省、お友だちの来訪。私は私で、娘の留守を狙って仕事をしたり、朝昼晩の食事のしたくとバッタバタ。なんだか、とってもせわしない夏休みだったように思う。

 そんな夏休み中のある日。夫は撮影で留守、私と娘は家にいたときのことだ。電話のベルが鳴り、出てみると「○○新聞と申します。電話で参院選継続全国世論調査を行なっております。ご協力いただけますか?」と女性の声。「いいですよ」と答えると、電話口の女性は次々と質問と回答項目を挙げていった。

「あなたは安倍内閣を支持しますか?」
「しません」
「選挙区では、どの政党の候補者に投票しようと思っていますか?」
「まだ決めていません」
「比例代表区では……」
「まだ決めていません」
「参院選選挙の投票に行くかどうか、今の気持ちにいちばん近いものを選んでください」
「かならず行きます」
「今、どの政党を支持していますか」
「特にありません」

 質問が終わり、電話を切ったとたん、横で聞いていた娘が血相を変えてこういった。

「ママ、どうしたの! 何があったの! 大丈夫?」
「選挙のことを聞かれただけだよ」
「えっ! パパは大丈夫なの?」
「……パパ? お仕事だけど?」
「パパが悪い人にユーカイされたんじゃないの?」
「……え? なんで?」
「だって、電話でママ、怖い顔で『いません、ありません』っていっていたから」

どうやら、私の返事だけを聞いていた娘は、こんな電話だと思ったらしい。

「警察には絶対に連絡するな」
「しません」
「パパを誘拐した。返してほしいか?」
「まだ決めていません」
「金をよこせば返してやる。どうだ、返してほしいか」
「まだ決めていません」
「金を持って来ないとぶっ殺すぞ!」
「かならず行きます」
「で、貯金はいくらあるんだ」
「特にありません」

……想像力ありすぎ。しかも、「返してほしいか」「また決めていません」って何だよ(笑)。

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犯罪

 その日、娘には「今日は学童はお休みにしたから、給食を食べたら帰っておいで」といってあった。昼過ぎ、そろそろ帰宅するころかなと時計を気にしながら、仕事をしていたところ、外から子どもの声が聞こえる。女の子の甲高い声……。集団下校をしてきた娘が、マンションの前で友だちと「じゃあね、バイバーイ」などと言い合っているのだと思っていた。……そして、1分後。けたたましいチャイムの音とともに、娘の叫び声。

「ママ! 開けて! 早く!」

トイレでも行きたいのかと思いつつ、あわててドアの鍵を開ける。血相を変えて飛び込んできた娘の言葉は、まったく想像をしていないものだった。

「そこに変なおじさんがいた!」

 どこに? どんなおじさん?何が変だったの? 矢継ぎ早に質問する私に、娘はしどろもどろで答える。

「すぐそこに変なおじさんがいて、こんにちはっていわれたから、こんにちはっていったの」
「マンションの人じゃない。見たことがない人。お客さんだと思った」
「いま、帰り?って聞かれて、そうですって答えたの」
「そうしたら、何かついているよって来て、スカートをめくってお尻を触ったの」
「辞めてください!って大きな声を出して、手をパチンとやって……」
「いいから、いいから。こっちにおいで。何かついているよっていうの」
「怖くなったから走って逃げて来た」

 ここまで聞いた私は、娘に「家にいて! 鍵をかけて!」と叫び、すぐさま玄関を飛び出した。娘がいう場所には、誰もいない。マンションの敷地と、それぞれの階段、道路の果てまで見たけれど、誰もいない。すぐに家へ戻り、学校へ連絡した。

応対した副校長先生は「とにかくすぐ、警察へ電話してください。パトカーがたくさん来ます。娘さんはショックだろうから、警察にはお母さんからお話をしてください」という。指示に従い、すぐに110番通報。電話に出た警察官は、事細かに事情を聞き「娘さんと話せますか?」といった。

電話をしている最中、抱きしめていた娘は思った以上に落ち着いていた。「おまわりさんが話したいっていうんだけど、どうする?」と聞くと「いいよ。お話する」と答えた。

やや戸惑いながらも娘は、警察官の質問にしっかりと答えていた。犯人の人着(人相・着衣)、逃げた方向、自転車か自動車か歩きか、腕をつかまれたりはしなかったか……。

「そろそろ、警察官が到着するころです。電話を切ってお待ちください」

そういわれて、電話を切ったとたん、玄関のチャイムが鳴った。てっきり警察官だと思いながら、ドアを開けると娘の担任の先生が立っていた。肩をはずませ、息を切らせている。娘の担任はまだ20代の、若くて元気な男の先生だ。学校からあわてて走ってきてくれたらしく、先生の顔を見て娘もホッとしているのがよくわかる。

「大丈夫ですか!」

 いま、警察へ通報したところです……と答えてすぐ、派出所から来たらしい警察官が玄関へ現れた。そして、間もなくパトカーが続々と到着。副校長先生も駆けつけてくれた。

「大きな声を出して逃げたんだって? えらかったね」
「怖かったね。落ち着いて逃げることができたんだね。えらかったよ」

担任の先生も副校長先生も、とにかく娘をほめちぎった。大げさなほどにほめてほめて、親としては少し照れくさいほど。でも、こうした先生方の対応が、のちに娘の心に大きく影響を与える。

生活安全課の刑事さんたちが、何台もの覆面パトカーで駆けつけた。車内で保護者立ち会いのもと、事情聴取を行なう。別々の刑事さんが、入れ替わり立ち代わりパトカーに乗り込んできて、何度も同じことを聞く。

「その人の特徴は?」「どっちに逃げた?」「他に何かされた?」「どこにいたの?」「どんな服を着ていた?」「身長は?」「年齢はどのぐらい?」「メガネはかけていた?」「どっちに逃げたかわかんないかなあ?」

 私自身、痴漢を現行犯逮捕をし、事情聴取を受けたことがあるので、こういうもんだとはわかっているが、あまりに同じことばかりを聞くので、イライラがつのる。

「それはさっきから何度も答えています」
「だから! 娘が逃げてきたんだから、その後のことはわかりませんって答えているでしょう?」
「通報時に電話でも伝えています」

 娘の訴えが間違いでないか、虚言ではないか、記憶違いではないのかを確認する必要があるのはわかるが、嫌な記憶を掘り返されるのは、気持ちのいいものではない。性犯罪にあった成人女性が警察へ行くのをためらう、ということを耳にするが、それも当たり前だと感じる。我慢の限界(娘ではなく、私の)が近づきつつあるころ、刑事さんのひとりが私だけを車外に連れ出し、小声でこう耳打ちした。

「お尻を触られたといっていますが、おかあさん。いちおう、念のため、ご自宅に1度戻り、娘さんの体をチェックしてください」

 予想外のことに愕然とする。そうか、確かにそうだ。娘ぐらいの年齢では、まだ何をされたのかもわからずにいることも多い。まさか……!

 あわてて娘を連れ帰り、女性の刑事さんとともにスカートや下着、体のチェックをする。娘は「お尻をペロッと触られただけだよ〜」と笑っている。たまたま、スボンとスカートが一体化した、いわゆる「パンツインスカート」というものを履いていたため、下着を触られたり、直接体を触られたわけではなかった。それでも、刑事さんに耳打ちされるまで、そんなことを考えもしていなかった自分にあきれかえる。

どうやら、犯人は集団下校の列の後ろから自転車でついていき、娘がみんなと別れてマンション敷地内に入るのを確認し、追いかけてきたらしい。そして、自転車を止め、さも来訪者のような顔をして声をかけてきたのだ。

入学直前、我が家では何度も子どもを狙った犯罪について、親子で話し合っていた。知らない人に声をかけられても、付いて行かないこと。話しかけられても、できるだけ離れていること。嫌なことをされたらすぐに大きな声を出すこと。変だと思ったらすぐに逃げること。たとえ、顔見知りでもパパのクルマ以外は乗っては行けないこと……。

こうした話をしていたこともあり、娘は逃げることができた。そして、先生方が真っ先にほめてくれたことで、事件当初は「怖かった」だけの気持ちが、すぐに「自分は大きな声を出せたのがえらかったんだ」と気持ちを切り替えられたことも幸いした。あれから数日……。娘は元気に学校へ行き、私と夫は交代でマンション前に立って登下校の見守りをしている。今度もし、犯人を見つけたらタダではすまさない。私たちの娘に怖い思いをさせたことを、一生後悔するほどの恐怖を味あわせてやろう。

追記・ほんの少し尻を触られた程度で、何を大騒ぎしているのかと思う方もいるかもしれない。確かに被害届を出すまでもない事件であろう。しかし、こうした犯罪はいずれエスカレートし、再犯を重ねるケースも見逃せない(日本では犯罪者の追跡調査をしておらず、正確な再犯率のデータは公表されていない)。

数年前ならいざしらず、現在は満員電車で「尻を触っただけ」でも、迷惑防止条例での検挙、もしくは強制わいせつの現行犯で逮捕される時代だ。特に子どもを狙った犯罪は年々、増えており、保護者の意識(この程度で大騒ぎをするなんてという、犯罪の見逃し)改革も必要と思われる。事実、事情聴取のときに話をした刑事さんは「このぐらいで通報するなんてと戸惑う人が多い。しかし、通報をする、パトカーが駆けつけるという行為だけでも、犯罪者にとっては嫌なもの。犯罪抑止のためにも、ささいなことでも通報してほしい」と話している。

参考リンク

子ども対象・暴力的性犯罪への再犯防止策について

子どもの安全 :警視庁


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娘へ

_dsc1533_5○ちゃん、小学校入学おめでとう。あなたがまだママのお腹で、小さな命を育み始めていた頃、ママは3カ月を過ぎるまで気づきませんでした。そういえばしばらく生理がないなぁ、変だなぁと産婦人科へ行ったら、「もう、3カ月よ。普通ならつわりが起きているころ。まったく気づかなかったの?」と先生に叱られました。 3カ月も気づかず、お酒を飲んだり、走ったり、徹夜をしていたのに、よく無事だったよね。がんばってくれて、ありがとう。あのときは本当にごめんね。

 あなたがお腹の中でぐんぐん大きくなっていく間、ママはとても幸せでした。ハッピーホルモンが出ているんじゃないかと思うほど、何をしても、何を見ても心がホカホカしていたことを覚えています。

ママはとても元気だったから、臨月まで自転車に乗ったり、取材に行っていました。取材先の人はママの姿を見てビックリ。そりゃそうだよね。はちきれそうなお腹を抱えた女の人が「ライターです。話を聞かせてください」って来るんだもの。みんな、どうしていいかわからず、本当に戸惑っていたよ。

あなたが産まれる前日も、パパと一緒に焼き鳥屋さんへ行き、ウーロン茶を飲みながら焼き鳥をモリモリ食べていました。カウンターで焼酎を飲んでいた作業着のおじさんがグラスを片手に、ママのお腹をしげしげとながめます。『おとうさん』と呼ばれるその人は、おかみさんのご主人。いつも仕事を終えて、この店に飲みに来てママやパパもとても良くしてもらっていました。『おとうさん』はママのお腹をそっと触り「……うん、もうすぐ産まれる。この子は元気な女の子だ。楽しみだなあ」といいました。

焼き鳥屋さんから帰宅したあと、ママは破水し、病院へ向かいます。明け方になっても陣痛が起きず、お医者さんは困惑顔。「自然分娩で大丈夫そうだけど、もう少し待つ?」と聞くお医者さんに、ママは「手術してください」とお願いしました。なんだか、そうすべきだと感じたのです。

 手術をして、あなたが産まれました。お医者さんは「逆子に加えて、片足だけ上げた変な体勢になっていた。あのままじゃ、出て来られなかったよ。自然分娩にこだわっていたら、細菌感染を起こして危ないところだった。母親の勘はすごいね」とビックリしていました。

あなたはこうして、私たちの家族となり、大きく成長しました。笑顔でお腹をさすっていた、焼き鳥屋の『おとうさん』はその後、ガンで亡くなりました。5歳になったあなたを連れ、ひさしぶりにお店を訪れたとき『おとうさん』の死をを聞きました。

あなたは小学校へ入学し、私たちの手から少し離れて、いろいろなことを経験します。ママやパパとケンカをしたり、反抗的な気持ちになることもあるでしょう。でも、あなたは望まれてこの世に生まれ、たくさんの人の愛情を受けて育ってきたのです。 あなたが産まれるのを心待ちにしていた人がたくさんいます。決して、そのことを忘れずにいてください。

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おとなの姿勢

 今年の4月、娘が小学校に入学する。卒園文集の製作をしたり、ランドセルを買ったりと、バタバタしているのだけれど、親として何が不安かといえば「いじめ」である。

 私が子どものころだって、いじめはあった。ランドセルを背負っていた時分、すでにドロドロとした「女同士の派閥争い」があったし、通学路では上級生が待ち伏せし「てめえ、生意気なんだよ」と怒鳴られる。特に私はひとつ上の上級生から目をつけられていたから、中学に進学しても執拗な嫌がらせは続く。そいつらが卒業するまで続くのだ。

 上級生にいじめられるのは特に理由があったわけじゃなく、単に私が気に入らなかっただけだ。同級生の中でも背が高く、小学校の生徒会長をつとめる活発な私を、生意気だと思っていたらしい(ま、いま思えば確かにクソ生意気な子だったと思う)。

 親や先生にいえば「チクリ」といわれ、ますますいじめがエスカレートする。毎日毎日、上級生と顔をあわすたび、ビクビクして過ごしていたが、そのうち私は「抵抗しないからエスカレートするんだ」と気づいた。そうだ、弱いからいじめられるんだ。上級生の陰にビクビクし、下を向いて歩いているからいじめられるんだ。だったら、強くなればいい。気の強さ、ケンカの強さ、意志の強さ、人脈の強さで抵抗すればいいんだ。

 そう考えたら、キャンキャンとほざいているような上級生が怖くなくなった。怒鳴られたら怒鳴りかえす。呼び出されたら、ニタニタ笑う。何かされたらすぐにチクル、すぐにやりかえす、すぐに手をまわす。どんなことがあっても、こっちからは仕掛けない。何かされたら、行動するのみ。そうするうちに、上級生は手を出さなくなり(出せなくなり)、私は「一見、ふつうの中学生」でありながら、裏番と呼ばれるようになった。

 幸い、私自身は元来持っていた「気の強さ」でいじめを克服することができたが、果たして、うちの娘にいじめに打ち勝つだけの気の強さがあるか? たぶん、無理だろう。もしも、娘が「胸がキューッと痛むような」いじめを受けたら? もしも、娘が親にいえずに悩んでいたら? 守ってやれるのは親しかいない。

 私は娘が保育園から帰ると、かならず「今日はどうだった?」と聞いている。毎日毎日、たった数分だけど、楽しかったことや友だちとケンカしたこと、いわれて傷ついたことを聞いている。そして、ときおり「誰かにいじめられたら、すぐにママにいいなさい。ママがかならずその子を叱ってやる」と話している。そして、その子に会ったときに叱るか、頃合いを見てその子の親に話す。だから、娘は何かあるとすぐに私にいう。チクリまくりのチクリ放題!

「ママ〜、きょうね〜、○○くんがお腹をけっとばした〜」
「なぬ! お腹はよくない! しかも、女の子なのに」
「やめてっていったんだよ。でも、やめないの」
「わかった。○○のかーちゃんにメールしとく」

 いじめはよくない。親同士の「妙な」遠慮も必要ない。いじめをすれば、それはすぐに相手の親の耳に入り、そして自分の親の耳にも入る。親のいない場所であっても、やったことがすぐにバレて叱られる。大人すべてが「いじめは許さない」という姿勢を貫かずして、子どものいじめはなくならないのだ。

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乗馬教室

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昨日、武蔵境の日本獣医生命科学大学(2006年度に大学名を変更。旧校名は日本獣医畜産大学)へ行ってきた。……といっても、メーン会場の第一校舎ではなく、馬術部の馬場がある第二校舎だけ。事前にホームページで「5日、親と子の乗馬教室。満12歳以下の児童および園児」という告知を見て、開始時間1時間前&一番乗りで出かけたのだ。

娘は最近、なぜか馬のぬいぐるみがお気に入りで、誰かからもらったトロットサンダー(マイルC.S優勝馬)と、お祭りのバザーで買った青毛(全身真っ黒のサラブレッド)の2匹をこよなく愛す。「馬小屋を作る」と段ボールと格闘したり、「ケガをしたから手術して」と、ほどけてしまった縫い目を直させたり、それはそれは愛情たっぷりで馬のぬいぐるみを世話している。そんな娘に「ホンモノを見せてやりたい。ホンモノに乗せてやりたい」と思い、連れて行ったのだ。

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厩舎には10頭以上のサラブレッドがいて馬をなでたり、ニンジンをあげることができる。私自身は馬との最大接近距離が「東京競馬場のパドック、かぶりつき」程度、娘にいたっては「ポニー乗馬体験のみ」だったから、親子揃って鼻息も荒く、馬を触りまくってきた。

 カワイイ! かわいすぎ! ブルッと鳴かれてはビビリ、前脚を踏みならされてはビビリ、フンッと鼻を鳴らされてはビビリながらも触りまくる。カワイイ!

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 その後は馬術部のカドリール(人馬でチームを組み、音楽に合わせて行う演技)を見学。さまざまな歩き方をしたり、円を描いたり、交差したり……。ふだんは静かな馬場に大勢の見学者がいるせいで、馬たちはいつも以上に緊張していたらしいが、首に汗をかきながらがんばっていた。

 そして、いよいよ乗馬教室。馬にまたがり、馬場を往復するだけだが、サラブレッドに乗れる機会なんて早々ない。娘は背筋を伸ばし、ニッコニコの笑顔で楽しんでいた。降りるときは馬の首をポンポンと叩き、「ありがとね」と挨拶。私の元に戻ってきた娘は興奮気味にこういった。

「たのしかった〜!」
「よかったね」
「あのね、大人になったらお寿司屋さんになるって言ってたでしょ?」
「?(寿司屋と馬に何の関係があるんじゃい)」
「お寿司屋さん辞める〜」
「?」
「馬、乗る人になる〜」

 ……心変わりが早いな、おい。ま、天才ジョッキーにでもなって稼いでくれ。

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学園祭だったため、すべての馬に花をつけて「おめかし」していました。ちなみに全頭、オスだそうです(笑)。

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娘の成長

_dsc0365トチ狂った母親がBlogで「ミニマン○」などと連発しているスキにも、娘は着々と成長している。たいてい、娘の成長うんぬんというと「忙しい生活に追われ、ちっとも気づかなかったけれど、○○ちゃんったら……。いつの間に、こんなにシッカリしちゃって(ひとすじの涙)」みたいなのがほとんどだけれど、我が家の場合は違う。

 それはある日のことだった。保育園から帰るなり、娘が何やら大事そうに抱えて私のもとへ駆け寄ってきた。

「ママ〜、コレ!」

 満面の笑顔で渡されたのは2リットルのペットボトルで作った簡易虫かご。なかには雑草とともに、1匹のハサミムシと、何やら見たことのない薄気味悪い虫が1匹。なにこれ。

「虫だよ! 保育園のお庭でつかまえた! 飼いたい!」
 (いや、ハサミムシとかってさあ、肉食だし。かわいくないし)

「ねえ。ちょっとだけ見たら、草むらに放してあげようよ(……といってみる)」
「そうだね〜。虫さんのお母さんが探しているかもしれないもんね」
「そ、そうそう。きっとお母さん、泣きながら探しているよ(泣きたいのはこっちだよ……)」

 娘を納得させて、虫を草むらに放し、ホッとしたのもつかの間……。

「ママ〜、コレ!」

 翌日、娘はまたペットボトルを抱えてやってきた。なにこれ。今度はなによ?

「バッタ! これ、飼いたい!」

 今度は大量のオンブバッタ……。総勢15匹はいる。

「いや、これはさあ。草食だし。ピョンコピョンコはねまわるし……」
「イヤ! 飼う!」
「バッタのお母さんが泣きながら探していると思うんだけどなあ」
「飼う!」
「バッタなんて飼う人いないよ(すかさずネット検索……)」
「あった! バッタの飼い方!」
「ホントだ……(飼ってんじゃねーよ、まったく)」
「エサは……、葉っぱだって! リンゴも食べるって! 飼えるね!」
「飼える……みたいだねえ」
「飼う!」

 根負け。ええ、ええ。飼いましたとも、オンブバッタ。空いている虫ケースに入れて。どうせ、秋も深まってきたし、すぐに死んじゃうよ。……などと侮っていたのが間違いだった。2日もしないうちに卵、産んでるし。

「ママ〜、コレ!」

 翌日も、娘は笑顔で帰宅した。またバッタ? もう、いっぱいだから、いらないよ。え? 今度はトノサマバッタだって? ま、一緒に虫ケースにつっこんどけ。あれ? なんかもう1匹いるけど。なにこれ。

「トカゲ! これもつかまえたんだよ! 飼う!」

 ひええ〜、もうやめて〜。母の知らぬ間に娘は着々と成長している。そんなことを思い知らされた秋のある日。

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ウイルス再襲

 7月に1度、7月末から8月にかけて2度目のウイルス性胃腸炎、その後猛烈な便秘症になって武蔵野日赤にも通うこと数日。病気続きの夏を過ごし、ゲッソリとやせてしまった娘だったが、ここのところ食欲も体力も戻り、ようやく元気に……と、思っていたのに! 3度目のウイルス性胃腸炎(今度はロタウイルス!)になってしまった! なんだよ!  月1ペースで襲ってきやがって!

 昨日、保育園の帰宅後「お熱がある〜」「お腹が痛い〜」と言い出し、みるみる悪化。時計を見ると夜6時30分。近所の内科がまだ開いている。夫があわてて娘を連れて出かけていった。 7月のウイルス性胃腸炎騒動を知っているお医者さんは、念入りにお腹の音を聴診。「前回より軽いね。お腹を出して寝ちゃったりしなかった?」「あ、あるある。あります。何度ふとんをかけ直してもダメなんですよ」「先生もね、寝相が悪いから朝起きるとお腹が出ちゃっているんだよね。で、ときどき調子悪くなるんだ。わっはっは」

 土日に備え、整腸剤や消炎剤、吐き気止めなどモロモロの薬をもらって帰宅。今夜は食事抜きでお腹をからっぽにさせるしかない。ウイルス性胃腸炎は対症療法ぐらいしかなく、水分補給と食事に気をつけながら嵐が過ぎ去るのを待つしかない。さすがに3度目ともなると、慣れというか、対処法もわかっているのでラクといえばラクなのだが……。

 私といえば4月にみつかった石灰沈着性腱板炎(肩に石灰が沈着する病気)が再発し、激烈な痛みに悩まされ中。加えて、ヒジにできていた粉瘤(腫瘍)の手術をし、ようやく抜糸&テープ固定で治るのを待っているとこだ。今年はなんだかボロボロだな……。

 そんななか、私の知らない夫の写真をとあるところで発見。ああっ! 若くてかわいい女の子と何やらやっている! 

●私の知らない夫の写真
お日様ありがとう♪|KEEP SMILING♪♪♪

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早朝の大仕事

 いろいろとあって起きていたのだが、寝ていた娘が「ママ〜、モニョモニョ……」と何かいっている。寝言か? と思ったところ「ママ〜、オネショしちゃった……」とのこと。わ〜、オムツが取れて以来、初のオネショだ!

「あ、そう。じゃ、シャワーしようね」

 つとめて冷静に、おだやかに。でも、心の中じゃあ「うわ〜、布団どころかマットレスまで染みているよ!」と動揺しまくり。そんなわけで、娘を来客用の布団に寝かせ、ただいま洗濯機でシーツとカバーを、風呂場で布団の洗濯中(パンツ一丁)。ちょっと血迷ってマットレスまで踏み洗いをしております、ハイ……。

ふつうは洗わないよね、マットレス……。
きっともうダメになっちゃうよね、マットレス……。
ダメだったら捨てりゃいいよね、マットレス……。
古かったから買い替えたかったんだよね、マットレス……。
この際、洗ってみてもいいよね、マットレス……。

でも……。外に干そうとしたら、雨なんですけど……。

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ラックビー作戦

Dscn5029 娘の腹をさすっているうち、夏真っ盛りになってしまった感じがする。おかげさまで、娘の胃腸炎・第2弾もずいぶんよくなり、明日あたりからは保育園へ行けそうだ。今回は激痛2日、やや痛2日、退屈3日という構成の一週間だった。第1弾が激痛1週間、やや痛ずっと、そのまま第2弾に突入……であったことを考えても、はるかに軽かった(というかこれが普通らしい)と思う。

 今回は、腹が痛いのと同時に「また、病気になっちゃった!」という精神的ダメージで、娘も相当凹んでいた。「お腹、痛〜い。痛い痛い痛い痛いよ〜う」といいながら、合間合間に「もう、いや〜こんな病気。お腹のバイキン、あっち行け〜、うんちとおならで飛んで行け〜」と叫んでいる。病は気から、というじゃないか。こうなったら、イメージトレーニングだな。以下、娘を前にひとり芝居。

(1)整腸剤を飲ませる。
(2)「お腹に悪いバイキンがいるぞ! やっつけろ〜!」といいながら、水をごっくん。
(3)のど元からお腹までを2本の指でトコトコ歩きながら「それ行け〜、ワーッ」と善玉菌の急襲をイメージ。
(4)娘をトイレに連れて行く。
(5)「やっちまえ」「うわ〜、たたた、タスケテ〜」と叫びながら腹をさする。
(6)おなら放出!
(7)「ガス攻撃で悪いバイキンを吹っ飛ばしたぞ!」「がんばれ!」
(8)うんち放出!
(9)「うんちでバイキンを追い出した!」「いまだ! 流せ!」
(10)ジャ〜! 「ラックビー(整腸剤)作戦終了!」

 ラックビー作戦を幾度となく繰り返し、オレたちの戦いは終わりを告げた……。

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悪夢再び(小力ではない)

 7月初めから10日も苦しんだ娘の感染性胃腸炎。いまだご飯を食べると「お腹がちょっと痛い」というのが気になるけれど、まあ元気に保育園へ行っているし……と思っていたら、おとといの晩から再び激しい腹痛が! 薬を飲まなくなって以来、食べ物や調理道具、タオル類には本当に気をつかってきた。なのに、なぜ〜!

 一晩中、夫と交代で娘のお腹をさすり、朝を待って病院へ。今回は2度目、ということもあって、近所の医院にはいかず、すぐさま武蔵野日赤へ向かう。「点滴はいや〜。入院はいや〜」と半べそになっている娘をなだめつつ、診察してもらった。

 先生はカルテと私がプリントして持っていった「今月もろもろの記録」を読み、ウーンとうなって触診&聴診。じっくりとお腹の音を聞いたのち「これ、前回とは別のウイルスですね。ウイルス性胃腸炎」といった。ああ、まただ。まただよ。弱り目に祟り目じゃないか〜!

 カルテを読みながら「前回はずいぶん長引いたんだねえ。大変だったでしょう」と先生。ええ、ええ。大変なんてもんじゃなかったですよ。もう、こっちが泣きたいほどでした。……と訴えたところで、治療方針は同じ。劇的に症状を抑えられる薬は幼児には使えず、整腸剤でお腹を休ませるしかない。

 今回はいつまでかかるのだろうか……。お祭りにプール、花火大会など、娘が楽しみにしているイベントが盛りだくさんのこの時期、早く良くなってもらいたいんだけどなあ。……と、つぶやく今夜も徹夜で看病の私。

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親心は複雑である

 娘の腹痛がようやく治まった……と思ったら、身体のあちこちに小さな発疹が! あせもでもなさそうだし、水ぼうそうはとっくに済ませたはず。ちょっと増えている感じもあり、万が一何らかの感染症だと保育園でうつしてしまうので、休日診療を行っている小児科兼皮膚科へ行ってみる。

 診察室に呼ばれ、先日までの胃腸炎のこと、飲んでいた薬のことを説明する。「どれどれ、見せてごらん」と先生。娘のTシャツをまくりあげて「ココとココ、ほらココにも」と見せると、先生は「う〜ん、あせもじゃないねえ。なんだろう」と困っている。

「手にもあるんだよ!」

 腕の発疹を見せる娘。「ああ、ホントだ」と先生。

「脚にもあるんだよ!」

脚の発疹を見せる娘。「ホントだ、ホントだ」と先生。

 ……と、そのとき! 娘は何を思ったのか、はいていたショートパンツを下げ、もろんとお尻を出した。

「ここも!」

 突然の「ケツ出し」に先生も私もビックリ。いや、確かにそこにもプチプチが出ているんだけど、そこまで見せなくていいよ……。

「あとねえ、ココにもあるよ!」

 ショートパンツの前をずり下げ、下腹部を見せようとする娘。「わわわわわ、しまってしまって!」とあわてる私。あまりに「隠し立て」をしなさすぎる娘に、思わず苦笑い。いいんですけどね、開放的というか、純真で。でもねえ、最近は物騒だからさあ、見せることに抵抗がないのも困りものなんだけどなあ……。

結局、例の発疹は感染性胃腸炎の名残りらしい。体力、免疫力が落ちて出てきたもので、特に心配ないでしょうとのこと。病気の連鎖にならないよう、充分に気をつけたいところである。

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お泊まり保育の夜

 親戚の叔父からお見舞いにもらったメロンに貼ってあった「クダモノ999円」の値札を見て「ケダモノ999円」と読んでしまったporonです。みなさま、クソ暑いなか、いかがお過ごしでしょうか?

 おかげさまで娘は1週間の絶食&3日間のおかゆ生活を経て、無事に登園するようになりました。いやあ、親子ともども死にそうな10日間だったよ、ホントに。結局、娘が楽しみにしていたお泊まり保育は行けずじまい。あまりにかわいそうなので、みんなが夕食のカレーを作っているころ、飯ごうでおかゆを炊いて、家でキャンプ気分を楽しむ。

 園長先生から「夜、調子がよかったら少しだけでも顔を出したら?」と電話をもらい、1時間だけ見学に連れていくことできた。なんせ、1週間の断食&寝たきりの後だったので、とても歩いていける体力はない。保育園まで徒歩1分の距離で、タクシーを頼むわけにもいかず、頼りの夫は三重への出張で留守。そんなわけで、5年ぶりにベビーカーをひっぱり出して、ズルズルと押していく。いくらやせたとはいえ、20キロもある娘だ。使用制限2歳未満のベビーカーに座り、ゲロ防止に風呂の手桶を抱えた娘の姿を見て、思わず笑ってしまう。すげー目立つ!  なんかカッコイイ!

 夜とはいえ、蒸し暑いなか、私はベビーカーに6歳児を乗せて、保育園へ。ホールには22人の子どもたちと、10数人の先生が集まり、これから「電気を消した保育園の探検」をするところだった。娘の姿を見ると、子どもたちが「キャー」「ワー」といいながら、抱きついてきた。まるで、来日したハリウッドスターのようにモミクチャ。

「○ちゃんが来た〜!」
「どうしてお休みしていたの?」
「どうしたの、お腹痛いの?」
「なんでベビーカーなの?」

 子どもたちは口々に質問しながら、ギューっと抱きしめる。うれしいんだけど、あまりの騒ぎにちょっとビックリしている娘。……と、そのとき女の子のAちゃんが大きな声で怒りだした。

「ちょっと! ○ちゃんはね、お腹が痛いのよ! あんまりギューってしちゃダメでしょっ!」

 ものすごい剣幕で怒るAちゃんの迫力に負け、後ずさりする子どもたち。するとAちゃんはニンマリ笑って、娘にギュッと抱きついた。

「なんでお泊まり保育に来ないのよう。さみしかったよ……」

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感染性胃腸炎

 映画を見に行った7月1日。映画が始まる直前、娘が「ちょっとお腹が痛い。トイレに行く」と言い出した。トイレから出るとケロッとしていたので安心していたが、映画が終わり、吉祥寺で夫や友人と待ち合わせて食事へ行ったところ、腹痛と吐き気が……。あわててタクシーで帰宅し、様子を見るが、吐き気と腹痛はいっこうにおさまらず。病院で診てもらったところ、感染性胃腸炎(ウイルス性)とのこと。予想以上にひどく、娘はこの5日間、激しい腹痛に泣き叫び、水すらも口にしたがらない。

「ママ〜、痛い〜、痛いよう」
「どうして○ちゃん(自分)だけがこんな病気になるの?」
「もう、病院はいや〜。お願い、たすけて」
「もう、死んじゃうかもしれない」

 腹痛で眠れず、汗ビッショリになっている娘を前に、私たちはお腹をさすり続けることしかできない。腹痛の原因が激しい腸の動きなので、大人であれば「腸の動きをにぶらせる薬」を投与するところなのだが、幼児の場合はこの薬が使えないからだ。さすがに5日もこの状態が続くと、娘も私たちも体力の限界がきている。昨日はかかりつけの病院からの指示(紹介)で武蔵野日赤へ行き、血液検査と点滴を受けてきた。明日、それでも腹痛がおさまらない場合は入院とのこと。痛みに苦しんだ挙げ句、泣きつかれてようやく眠った娘を見ながら、代わってやれないつらさをかみしめている。

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保育園の魔女

 先日、保育園の懇談会に行ったときのこと。総勢20名ほどの保護者を前にし、先生は7月に予定している「お泊まり保育」についての話を始めた。お泊まり保育というのは、最年長クラスが毎年行っている行事で、自分たちで染めたTシャツを身につけ、園庭で夕飯を作り、夜の探検ごっこをして、ホールに泊まる……というものだ。子どもたちにとってはそれはそれは楽しみなイベント、のはずなのだが……。

「Hくんはねえ、どうもお泊まり保育がイヤみたいなのよう」

 担任の先生が口を開く。それを聞いたHくんのお母さんは「ええっ? 家ではイヤだなんていっていないんですけど」と答える。

先生「なんだか、お泊まり保育の話をし始めたころから、テンションがどんどん下がっていっちゃってね。そのうち、ボク泊まらないっていいだしたの」
H母「えーっ! ホントですか? うちの子、Sくんちとかしょっちゅう泊まっていて、お泊まりは全然、平気」
先生「あら、そうなの? だってね、なぜお泊まり保育はイヤなの? って聞いたら、お母さんが寂しがるからっていっていたわよ」
H母「え〜、そんなこといったことなんだけどなあ……」

 そのとき、ふたりのやりとりを黙って聞いていたAくんの母親がポツリといった。

A母「あのう……、うちの息子、先生は魔女で夜になると魔法を使うんだ。お泊まり保育のときに魔法をかけるかもしれないって怖がっていました。Hくんもそれが原因かも……」

 それを聞いて、保護者も先生も大爆笑。娘たちの担任は私たちの母親ぐらいの年齢で、「保育園の姑役」を自認する、やさしくも恐ろしいベテラン保育士だ。白髪まじりの髪は、ウェーブのかかったセミロング。そのモシャモシャ頭と怒ったときの怖さから、子どもたちに「魔女」と呼ばれている。先生もそれを楽しんでいて、日頃から「私は魔女なの。夜になると魔法を使うのよ〜」といっていたのだが、その弊害がまさかお泊まり保育に現れるとは……。Hくんの「お泊まり保育拒否」の原因に気づいた先生はアタマを抱えてうなだれていた。

 6歳の子どもたちにとって魔女は恐ろしい存在らしい。うーん、かわいい。7月のある夜、お泊まり保育に挑んだ子どもたちは、魔女に魔法をかけられて、グンと成長して帰ってくることだろう。

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○ちゃんちのおうち〜!

 さわやかな五月晴れ。カラリとした空気、抜けるような青空、まぶしいばかりの日射し……。布団と洗濯物をたっぷりと干し、窓を開けて仕事をしていると、外から何やらにぎやかな声。ああ、保育園のお散歩ね。我が家は娘の通う保育園のすぐそばにあって、園児たちはうちのマンション前の道路を通って散歩にでかける。子どもたちの楽しそうな声を聞きながら、こっちも何だか楽しい気分になっていたのだけれど……。

「あ、○ちゃんちのマンション!」

 誰かがマンションを横切りながら、うちの娘のマンションだ、ということを叫んでいる。ああ、もう5歳とか6歳だと、そんなことを話すのね。ま、すぐに横切っちゃうし。……なんて考えていたのが甘かった。保育園の散歩は何十人もの子どもが1列になって歩く。すなわち、1人が横切ったあとには、まだまだ子どもの列が続くわけで……。

「○ちゃんちのマンショ〜ン!」
「○ちゃんちのおうち〜!」
「○ちゃんち、ふとん干している〜!」
「○ちゃんちのマンション〜!」
「○ちゃんちのおうち〜!」
「○ちゃんち〜!」

 以降、延々とリフレイン……。 うちは観光スポットか? 数秒ごとに繰り広げられる、子どもたちによる観光ガイド。わかったわかった、そんなに叫ぶな。はずかしいっつうの。

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女のツッコミは恐ろしい

Dscn4861 先日、保育園のお友だち2人が我が家に遊びに来た。大量のごはんとデザートを作り、部屋の隅に並べてバイキング形式で食べさせる。子どもたちは並んだ料理を見て「わ〜、すごい」「レストランみたい〜」と大騒ぎ。自分で食べたいものを、好きなだけお皿に乗せて、テーブルで食べてねというと、ひとりの女の子が料理をしげしげと見つめている。

「……ねえ、これ全部、○ちゃんのママが作ったの?」
「 そうだよ。おぱちゃんね、朝早く起きて作ったんだよ」

 なぜか一同ゲラゲラ〜と大笑い。なに? なにがおかしい。

「おばちゃんだって〜」
「おばちゃん! わははは」 
「おばちゃんじゃないでしょ!」
「ゲラゲラ〜」

 あ、そうか。おばちゃんっていうのが変なのね。……じ、じゃあ、お、お、お、お、おねえちゃんでいいかな……? いいいい、いいよね。おねえちゃんで……。

「ゲラゲラ〜!」
「おねえちゃんだって!」
「おねえちゃん! わはは」

 え……。おばちゃんもダメで、おねえちゃんもダメ?  困惑する私にひとりの子が叫んだ。

「何いってんの? ○ちゃんのママでしょう、もう!」

 そ、そうよね。39歳、子どもあり。おねえちゃんなんて、口がさけてもいっちゃダメなのよね。失礼いたしました。

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へその緒

 先日、娘の通う保育園で、とある講演が行なわれた。それは助産婦(師)さんを招いて「いのちとからだの話」をしてもらう、というもの。講演は父母会が主催したもので、私はその担当委員をつとめていた。

 コトの発端はここ数年の妊娠ラッシュにある。何人ものおかあさんが第2子、第3子を身ごもり、日々大きくなっていくお腹で送り迎えをするうち、子どもたちは「大きなお腹」と「これから生まれてくる赤ちゃん」に興味津々。私が娘を迎えに行くたび、子どもたちが「赤ちゃんがいるの? いつ生まれるの?」とむらがってくる。これはねえ、ただの贅肉なんですけど……。

 こうした子どもたちの興味に加え、子どもの質問にどう答えたらいいかという保護者の悩み、近年増加している子どもを狙った性犯罪の心配などから「いのちとからだ」について話を聞く機会を作ろうと企画したのだが、いわゆる「性教育」ということもあり、委員会のなかでも賛否両論だったし、私自身も「いったいどこまで子どもたちに話すの?」と慎重にならざるを得なかった。

 結論として私を含めた委員会メンバーは「保護者向けではなく、親子が一緒に聞けること」「保育園で行なわれている保健指導と連動させること」「過激な内容にならないよう、充分に配慮すること」という、3つの目標を決めて、約10カ月かけて講師探しと園長との打ち合わせを行なってきた。

 そして、当日……。妊娠3週目、1カ月、3カ月、6カ月と大きくなっていく妊婦さんのお腹の中を、イラストにして見せる助産婦さん。最初は豆粒ぐらいだった赤ちゃんが成長していく様子や、へその緒のこと、どんな風に生まれてくるのかを説明すると、子どもたちは「うわあ〜」「大きくなってる!」と目をキラキラ。さすが、あちこちの保育園で講演をしている助産婦さんだけあって、話がとてもわかりやすい。ちょっとドッキリするようなイラストもあったけれど、それは妊娠〜出産の流れで説明していることであり、その部分だけを切り取って「そこまで教えるのか」「過激すぎる」と思うのは大人のいやらしさなのだ。

 男の子と女の子は身体が違う。大人になると男の人と女の人は、赤ちゃんが欲しくてギュッと抱き合う。そして、赤ちゃんはお腹のなかでこんな風に育つんだよ。生まれてくるときは赤ちゃんもおかあさんも大変なんだけど、がんばるの。あなたたちもこうして生まれてきて、みんながとてもうれしくて幸せな気持ちになったんだ。そんな風に生まれてきたあなたたちはとても大切な存在。だから、自分の身体を大切にしようね。プライベートゾーンは汚い手でさわったり、人に見せたり触らせたりしたらいけないんだよ。

 講演が終わり、帰宅したとたん、娘は私が妊娠中に読んでいた出産本をひっぱりだし、夕方暗くなるまで真剣に見入っていた。

「ねえ、ママと私はお腹のなかでヒモでつながっていたんだねえ」
「そうなんだよ。そのヒモで赤ちゃんに空気や栄養をあげるの」
「ふうん、すごいヒモなんだね」
「へその緒っていうんだよ。見てみたい?」
「え? 生まれたときにチョキンって切ったんでしょ?」
「ちょっとだけ残すの。しばらくすると乾いてポロッと取れる」
「へえ!」

 白い糸がついた、黒くて小さな塊。約5年間、引き出しに仕舞いっぱなしだったへその緒と、それを興味深げに見ている娘を見て、私のほうがなんだかジンワリとしてしまった。

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おむすびころりん

 先日の箱根旅行で落花生まんじゅうを購入したところ、パッケージに竹の皮が使われていた。一見、竹の皮に見えるけれど実はプリント包装紙、なんていうのじゃなく、本物。開封しながら「あ、これって本物の竹皮だねえ」というと、娘は「これ知ってる〜! おむすびを入れて山にもっていくやつ!」と興奮している。ちょうど今、保育園で『おむすびころりん』の劇を練習していて、絵本か何かで竹皮の使い方を知っていたようだ(ちなみに娘は穴の中にいるネズミの役らしい。ここ数日は1日中、おむすびころりんすっとんとんと歌っている)

「ねえねえママあ、今度おむすび作って! お願い!」

 ……ええ、作りましたとも。今朝。しばらく遠足の予定もないし、ということで朝ごはんで。完成したのがコレ。わかめをまぶした昆布のおにぎりとゆで卵、ソーセージ、カブのお漬け物。ああ、おいしそうじゃん。娘は朝、起きてきて、竹皮のお弁当を見つけると「おおおおっ〜」と叫んでいた。竹皮は洗って繰り返し使えるし、ほどよい吸湿性と殺菌効果があるという。もう少し暖かくなったら、今度はおむすび持参で公園に行きたいねえ。

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歯欠け女

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 先週、箱根へ行ってきた。実は出張、打ち合わせと続き忙しかったことや、娘の風邪、身内の危篤が重なり、旅行前日の夜まで「キャンセル」するか迷っていたのだが、なんとか予定通り、行くことができた。OL時代や結婚後、何度となく旅行している箱根ではあるが、真冬に訪れるのは初めて。チラチラと雪が舞う露天風呂で、のんびりとした時間を過ごしてきた。

 娘は前日まで鼻水やセキの風邪と、お腹に来る風邪を併発し、しかも数週間前からグラグラとしていた前歯が、いよいよ抜けそうなんだけどまだ抜けない、ちょっと固いものをかじると歯茎から出血……という、なんとも憂鬱な体調。旅行の当日、風邪はだいぶよくなっていたものの、前歯のほうはすでに【歯茎からぶるさがっているだけ】の状態で、「こんなんじゃ、ご飯食べられないよう」「早く抜けないかなあ」と半べそになりながら、ロマンスカーに乗ったのだ。

「もう抜いちゃおうよ」といっても「いや〜! 痛いからいや〜」と断固拒否。ロマンスカーの車内で食べるためにと買ってきた、小さな懐石弁当もロクに手をつけず、ただじっと窓の外を見ている。ああ、先が思いやられる。そんなことを考えながら、宿についたのだが、部屋に入ったとたん「お腹、すいた〜」と弁当を食べはじめた。すっかり冷えて固くなったお赤飯やおこわ、煮物を食べていると思ったら「あっ」と声を上げ、口をアングリと開けている。なに? どうした?

「ハガ、ハガ、ハガ、トレタ〜」

 あわてて夫とふたり、娘の口のなかを探す。しかし、噛み砕いたお赤飯しか見当たらない。「飲んじゃった?」「食べちゃった?」と聞くと、娘は見る見るうちに顔をクシャクシャにし、「いや〜、食べたくなぃぃ!」と泣き出した。大丈夫、そのうちウンチになって出てくるよ、といっても、娘は泣き止まない。じゃあ、もういっかい探そう。口のなかにあるもの、ここのティッシュに出してみて。

 娘は口に入っていたお赤飯をティッシュに吐き出した。よだれと、粉々になったお赤飯をかきわけ、歯を探す私。……あ、あった! まるでお赤飯の米粒みたいな、1本の前歯を発見。深々と雪が降り積もる強羅の宿で、歯欠けになった娘は「これで思う存分、ご飯が食べられる」と御満悦であった。

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サンタさんその後

 クリスマスイブの夜……。興奮しているせいなのか、娘は11時近くなっても寝ない。布団のなかで目をギンギンに開けて「サンタさん来るかなあ」とつぶやいている。こっちはさあ、いろいろ仕込みってもんがあるんだから、さっさと寝ろよゴルァとあせる私。仕方がないので、NORADのサンタ追跡プログラムを見せてみる。ちょうど、映像が更新されたばかりで、しかも「日本に来ている」という(映像はリンク先のページにある『Fuji, Japan』から見られる)。

「ちょっと! もう富士山の横を走っているよ! 早く寝ないとサンタさん素通りしちゃうよ!」

 利き目抜群。新幹線よりも早いサンタの走りを目撃した娘は、あわてて布団にもぐり込み、あっという間に眠ってしまった。

 翌朝、いちばんに起きた娘は、リビングで(友人のあっくんから届いた)プレゼントの包みとサンタさんの手紙を見つけ、鼻の穴をふくらませて寝室に駆け込んできて「ナニカアル!」と叫んだ。ナニカじゃねーだろ、さっさと開けろよ。と思いつつも、一緒に驚いたフリをする。楽しいんだけど「わあ、サンタさんが来たんだあ〜」と演じなくてはならないのは、ちとつらい。いや、性に合わないっつー感じか。

 サンタさんからの手紙には自転車のカギが入っていた。「ほしがっていた じてんしゃを とどけにきたよ。となかいの “るどるふ” と いっしょに はこんだよ」だそーだ。ご苦労なこった。

 手紙にはカギしか入っていなかったため、娘は家中をまわり自転車探しを始めた。その様子を見守りながら「いや、そんな豪邸じゃないし」「ベランダに運ぶのは無理だって」「つか、風呂場にあるわけないだろ」などとココロの中で激しく突っ込む。そして、どこにも自転車が見当たらず、落ち込む娘を「きっとさあ、マンションの自転車置き場とかにあるんじゃないの?」と誘導し、無事にイベント終了。グッタリと疲れたクリスマスの朝であった。

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サンタさんの苦悩

 サンタさんは今夜も大忙し。クリスマスまでに、世界中の子どもたちのプレゼントを準備しなければならないからです。ある夜、サンタさんはporonさんちのベランダで、1通の手紙を見つけました。娘のMちゃんが書いたものです。手紙は風に飛ばされないよう、物干しざおに洗濯ばさみでしっかりとつけられていました。

「さんたさんえ じてんしゃください おねがいします。さいず20でいいですよ あおでいいですよ なまえわ○○○○○(自分の名前)ですよ じゃあね バイバイ」

 20インチの自転車、しかも色指定。サンタさんはとっても困ってしまいました。

「ワシの手元にはこんな自転車はないなあ。仕方ない、あちこち探してみるか」

 サンタさんは翌日からインターネットを駆使して、20インチの青色自転車を探しました。Mちゃんはまだ5歳。しかも、補助輪なしでは自転車に乗れません。14、16、18インチの補助輪付き幼児車はたくさんありますが、小学生ぐらいの子が乗る20インチは在庫が少ないうえに、補助輪はついていません。

「ああ、困った困った。近所の自転車屋さんやホームセンターをまわってみよう」

 サンタさんは毎日、あちこちの店へ出かけて自転車を探します。でも、20インチの自転車がなかったり、あってもオレンジ色や緑色だったり、なかなかMちゃんの望む自転車が見つかりません。

「こうなったら取り寄せじゃ。イトーヨーカドーに聞いてみよう」

 サンタさんはイトーヨーカドーへ行き、自転車売り場の店員さんに声をかけました。

「あー、君々。20インチで青色、しかも補助輪付きの自転車が欲しいのだがあるかね。取り寄せはできるかね」

 店員さんはちょっと悲しそうな顔をして「クリスマスには間に合わないと思います」「20インチの自転車だと、別売りの補助輪を取り寄せてつけないとダメですし、そもそも青色の在庫があるどうか……」といいました。サンタさんはしばらく「うーん」とうなり「で、その……。いくら……かね」と聞きました。

 店員さんはパラパラとカタログをめくり「取り寄せですので割引きなしになります。補助輪をつけて2万数千円ですねえ」といいました。実は先日、自転車が壊れ、サンタさんはホームセンターで1万円の自転車を買ったばかりでした。なんとその倍以上の値段です。サンタさんはがっくりとうなだれ「わかりました。じゃ、発注をお願いします」といいました。

 その場でメーカーへの発注をした店員さんは、電話を切るとサンタさんに「なんとかクリスマスまでには間に合うかもしれない、とのことですよ。よかったですねえ」と笑顔でいいました。サンタさんはホッとしたのと同時に、Mちゃんのプレゼントには「来年はサイズ、色指定なしでお願いします」という手紙をつけようと決意しました。おわり。

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もう○歳なのに

 先日、保育園での個人面談でのこと。娘について何か聞きたいことはある? といわれたので指しゃぶりのことについて話をしてきた。娘は5歳で、世間一般の常識とすれば、とっくに指しゃぶりを卒業していて当たり前なのだけれど、私は無理に辞めさせようとは思わない。私の育児スパンは1年単位じゃなく、20年でひと括りだからだ。

「保育園ではどうですか? 本人はそろそろはずかしいって気持ちがあるようなんですけれど、私は無理に辞めさせるつもりはないんです。眠るときのおまじないみたいなものだし、ハタチまで指しゃぶりが辞められないんじゃ困っちゃうんだけど……」

 そういうと担任のベテラン保育士さんは「そう、そうなの。ハタチを目安に考えるとどうってことないのよね。もう5歳じゃなくて、まだ5歳。立って歩き始めてからって考えると、まだ3年程度。どうも最近は『もう○歳なんだから』とプレッシャーをかける傾向があるのよねえ……」とため息をついた。

「もう○歳なのに、まだオムツが取れないんですよ」
「もう○歳なのに、まだハシがうまく使えないんですよ」
「もう○歳なのに、まだ……」

 子どもたちはいつも誰かと比較され、年齢や平均という言葉に追われている。同じ歳の子が「できる」ことを、自分の子が「できない」と親はあせり「もう○歳なのになぜできないの?」と叱りつける。「○○くんは買ってもらったのに〜」とモノをねだる子どもに対し「うちはうち、よそはよそ!」といっているわりには、親自身がよそ様の目を気にしすぎているんじゃないか。

「もう○歳なのに、まだ結婚しないの?」
「もう○歳なのに、まだ子ども作らないの?」
「もう○歳なのに、まだ家を持たないの?」
「もう○歳なのに、まだ出世できないの?」

 大人だってこんなことをいわれ、ムッとした気持ちになったことがあるはずなのに……。

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毛布

 広島のお義母さんから荷物が届いた。保育園から帰ってきた娘が、ウキウキしながら荷を開ける。たぶん、毎月送ってくれている幼児雑誌だろう、と思っていたら……。

「ママ〜! 毛布! 毛布がはいってるう〜」

 は? 毛布? あの小さい箱に毛布なんか入っていたんかいな。どれどれ……。


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 それ、ユニクロのフリースなんですけど(笑)。おばあちゃんがオマエのために送ってくれたというのに、毛布はないでしょうよ。お義母さん……、すみません。


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夏休みが怨めしい

 娘が夏の皮膚病ハットトリック(命名・くっきもさん。コメント参照)になって、保育園を休んで早8日。やはり若さというものだろうか、とびひと手足口病はすっかり治ってピンピンしている。あふれんばかりの元気パワーに、私はやや疲れ気味。だってさぁ、娘がおとなしく家でジッとしているわけがないじゃん。ママ〜、プール行こうよ〜。公園行こうよ〜。自転車乗りたい〜。お腹すいた〜。アイス買ってえ〜。暑い〜。寒い〜。ウンチ出たぁ……。万事この調子だ。
 
 昼間は娘に付き合って直射日光を浴びまくり、娘が寝入った深夜に締切り原稿を書く。そんな8日間を過ごしたせいか、数日前から顔のあちこちに吹き出物が現れた。しかも、皮膚病ハットトリックの娘と違い、激しく治りが遅い。彼女のしっとりツヤツヤの肌を見るたび、ちくしょう、こんにゃろとつぶやく。

 は、早く……。夏休みよ、早く終わってくれ……。もう、こっちは瀕死寸前。

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いい男「すんや」

 ただいま夏休み真只中。本当は8月下旬に休むつもりでいたのだが、娘が「水いぼ」「とびひ(伝染性膿痂疹)」「手足口病.」を併発し、やむを得ず前倒しすることしたのだ。保育園は「元気だったら登園してもいいわよ」といってくれているが、プールは入れないし、なによりとびひの患部がひどい有り様で、娘自身がへこんでいる。

 水いぼはどこかからもらったらしく春ごろ、ひざ裏に感染。いまは昔と違ってプール禁止にすることはなく(参考リンク/庄司こども病院・水いぼとプール)、皮膚科でも「免疫がつけば消えちゃうから」と積極的な治療はしない。そんなわけで娘もかゆみ止めの塗りながら様子を見つつ、ようやく治りかけてきた……と思っていたところ、患部がとびひになってしまったのだ。加えて数日前から手のひらや腕、足首などに針の先ほどの湿疹ができている。あわてて皮膚科に駆け込むと「ああ〜」と先生。もう最悪だ。3重苦ではないか。

 病院から帰宅し、すぐさま保育園へ連絡。すると園長は「あらぁ〜、手足口病は流行っていたのよねえ」という。水いぼもとびひも手足口病も感染する病気ではあるものの、いわゆる風邪と同じぐらいの扱いで特に「お休み」させる必要はない。しかし、娘自身がへこんでいるし、幸い仕事のスケジュールが伸びたこともあって「だったら夏休みを前倒ししちゃおう」ということになったのだ。

 昨日はお昼寝布団のシーツを洗濯するため、娘と保育園へ顔を出してきた。ロッカーの前で荷物をまとめていると、年長クラスの男の子が「ねえ、ねえ」と近づいてくる。

「ねえねえ。○○ちゃん、どうして休んでいるの?」
「足の傷にバイキンがついちゃって、お休みしているんだ」
「痛いの?」
「うーん、シャワーのときはちょっとだけ痛いみたい」

 彼は、娘がひざにしている白いサポーターを見て「痛いんだぁ。かわいそうだねえ。治ったら保育園に来られるの? 早く治るといいねえ。保育園に来るの、待っているよ」といい、部屋から出ていった。

 彼の言葉に「なんていい男なんだ」と感激した私は、娘に「あの子、なんて名前?」と聞くと「すんや」といった。すんや……。すんや? すんや? あとで名簿をよくよく見たら「瞬也」だった。まあいい。すんやでも。

 すんや……。あんた、すてき。

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ハガがとチガが

 さっきまで新しいネタを書いていたのだが、最後の1行でMacがフリーズ。もう、書く気が失せた。そんなわけで別の話題に変えよう。

 先月から娘の前歯がグラグラしていて、医者に連れていったところ「あー、永久歯が生えてきていますねえ」とのこと。今は「とにかく放っておいてください。自然に抜けますから」というのが基本らしい。昔だったら糸でしばってグイッ、血がドバーッっていうところだが、時代は変わったものだとつくづく。

 そして今日。夜10時までかかった市役所での会議を終え、実家に電話。娘が出る。今日はおばあちゃんちで夕飯を食べさせてもらったはずだ。今から迎えに行くよ、と言おうとしたところ……。

「ママ〜! ママ〜! ハガが抜けたよ〜!」

 ……娘よ。何度いったらわかるんだ。「ハガ」じゃなくて「ハ」だ。いつもいつも「ハガがね、ハガがね」というけれど「ハ」だ。すると電話をかわった私の母が笑ってこんなことを言い出した。

「そういえばアンタもさ、子どものころ『血が出た』っていうところを『チガが出た』っていってたよ」

 ハガがとチガが……。どっちもどっち。

※この記事をアップしてから気づいたのだが、夫が取れた歯を撮影していた。「記念」なんだそうだ。お前、カメラマンだからって歯なんか撮ってるんじゃねーよ!

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子どもってオモシロイ

 あまりの暑さにベランダプールに2時間もつかっていた5歳娘。その後、アイスまで食べて腹が痛くなる。トイレに座ったまま「痛い〜、痛い〜」と叫ぶので私も一緒にトイレに入り、ウンコ座りで腹を手のひらでさすってやる。ヘソを中心に時計まわりにグルグルグルグル……。

娘「ママ、お腹をグルグルすると痛いの治るの?」
私「そうだよ。治る」
娘「……」
私「手でさすると気持ちいいでしょ?」
娘「……」
私「どう?」
娘「お腹をグルグルすると……」
私「なに?」
娘「お腹にいるバイキンが……」
私「は?」
娘「目がまわるんだね!」

 目がまわって、ケツから脱出するそーですよ! 知ってました?

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母親よ、あせるな

 5月に誕生日を迎えたとたん、娘はものすごい鼻息で宣言をした。

「もう5歳なんだから! 指チュッチュとオムツは辞める!」
「あ、そう。がんばれ」

 娘は寝るときの指しゃぶりとオムツが、どうしても辞められなかったのだが、いささかはずかしくなってきたらしい。確かに卒業が遅いかもしれない。実家の母に「アンタは1歳でオムツがはずれた。あの子は遅い」といわれるたび、うるせえなと思っていたのも事実。それでも私は「昼間は指しゃぶりもしないし、パンツを履いてトイレにも行っている。ハタチになっても辞められなかったら、どうにかすりゃあいい」と考えていた。ノンキというばノンキ、である。

 放っておいても娘は自分で「辞めたい」といいだし、実際その宣言以降、指しゃぶりと夜のオムツは(いちおう)卒業した。ときどき布団のなかから「ね。辞めるっていったけど、ちょっとだけ指チュッチュしていい?」と聞いてくることもある。そんなときは「そんなに無理して辞めることないよ。少しずつ減らせばいいんじゃないの?」と答えると、娘はホッとした顔をして眠りにつく。オムツについても同じ。「今夜はどうするの? オムツで寝るの? パンツで寝るの?」と聞くと、娘は「パンツで寝る」という。私は絶対にこうしろ、とはいわない。自分で決めて、自分でやることが大事だから。

 巷の育児本にはいつごろまでに卒乳をして、いつからオムツはずしをして、いつまでにハシが使えるように、と書かれている。母親たちは自分の子どもとまわりの子どもをくらべ「うちの子はまだ○○ができない」とあせる。大人ですらご飯を食べるのが遅い人もいれば、トイレが近い人、ハシが上手に使えない人、同じ枕じゃないと寝られない人がいるのに、幼い子どもに何を求めているのだろう。いいじゃないの、そのうちできるようになるし、自分でがんばってみたくなるはず。そのとき親がちょっとだけ手助けしてやればいい。

 ……と、マジメに書いてみたが「大人になっても漏らしてしまった経験のあるワタシ」だ。 そんなオンナが娘に「漏らすな」などといえるはずもなく……。

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はっしゃしま〜す!

DSCN3629 4月末、開通前だと気づかぬまま、40分も来ないバスを待っていた私たち親子であったが(参照/ 娘と私の40分)、ようやくリベンジ乗車を果たした。先週末、友人あっくんと武蔵小金井の焼き鳥屋で待ち合わせをしていたので、親子3人バスで出かけたのだ。

 午後7時。外はまだ夕暮れ、我が家はこれから酒盛り、というのに、小金井市のコミュニティバス「CoCoバス」はもう最終便(はやっ!)。真っ赤に光る行き先表示板を横目に乗車する。ひとり100円なり。

「東小金井駅からのバスとは仕様が違うんですね」

 イスに座ったとたん、発車待ちの運転手さんに話しかける夫。仕様ってなんだよ、おい。

「ええ。新しいバスと古いバスで微妙に違うんですよ」
「へえ。床のデザインも違いますよね」
「ええ。これは古いほうのバスなんです」
「通路の幅も違う気が……」
「少しこっちのほうが広いかもしれません」

 盛り上がる夫と運転手。さすがは鉄オタだけあって見るところが違うな、夫。バスの仕様なんかじゃなく、たまには女のケツを凝視してみろ。

 一方、娘は車内の時計を凝視しながら、ひとりアナウンスの練習。さすが鉄オタの娘。やることが違う。

「ななじ、じぇろじぇろふんになりましたぁ! はっしゃしま〜す! きをつけてくだしゃ〜い! つぎは〜、むさしこがねい〜、むさしこがねい〜!」

 ……着いちゃうのかよ(笑)。

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娘と私の40分

 4歳の娘は私の仕事が忙しくなると、やたらと甘えたがったり、泣き虫になる。たぶん、切羽詰まっている私を見て、情緒不安に陥っているのだと思う。保育園から帰ってきた娘は「あのね、それでね」と今日の楽しかったこと、泣いたこと、転んだことを話したい。でも私は書いた原稿を読み返しては、消したり足したりする作業中。とても話を聞ける状態じゃない。聞いてやりたくても、聞いてやれないことが続き、私自身もつらくてイライラしてくると、娘のほうも変になってくる。ここのところ、そんな状態が続き、いよいよ私も娘も限界に近づいていた。

 朝まで仕事をやって、ちょっとだけ仮眠をする。保育園には娘を休ませるとFAXしておいた。たっぷりと眠った娘と起きがけに布団で遊び、思いきり手抜きをしてシリアルの朝ごはんを食べた。取引先からメールが来ているかもしれない、いまこの瞬間に電話がかかってくるかもしれない、という不安から逃げるように、娘の手を引き家を出る。さっきまで降っていた雨が上がり、薄日が差している。ああ、なんていい気分なんだろう。

 小金井市のシティバスに乗りたいという娘のため、手をつないでバス停まで歩く。ローカル線の小さな駅の入り口にある、小さなバス停。1時間に2本しか来ないバスを、3分前に乗り損ねてしまったらしい。「どうする? 次のバスが来るのは30分後だよ。すごーく待たないと来ないよ」と聞くと、娘は「待っている」という。仕方ないな、30分待つか……。

 バス停の前は芝生で、ときどき駅に電車が来るだけで人の気配はない。いるのは鳩とすずめぐらい。娘は芝生の花を見たり、鳩の鳴き声をまねて遊んでいる。ときどき私のところに来ては「だっこして」とひざに乗り、それに飽きるとまた芝生へ遊びに行く。本当に静かでのんびりした空気。30分もなんにもしないで、空と芝生と娘だけを見ているなんて、いつ以来なんだろう。

 30分を過ごし、バスの到着時刻が近づいてきた。娘はバス停にしがみつき、バスが来るのを今か今かと待ち構えている。いつの間にかおばあさんも一緒にバスを待っていた。25分、30分ちょうど、35分、40分……。なぜか、バスはいつまでたっても来ない。駅前は変わらず、静かでのんびり……。

「おかしいわねえ。欠便なんてあるのかしら」とおばあさん。「私たちずっと待っているんです。変ですよねえ。バス会社に電話して聞いてみましょうか」「そうねえ、お願いできるかしら」

 バス会社に電話をかけ、どうしてバスが来ないのかを聞いてみた。

「……あ、あのう。そのバスが運行するのは明日からなんです」

 電話に出た人は申し訳なさそうに、こう答えた。ああ、なんてことだ! 来るはずのないバスを40分以上も待っていたなんて! 自分のバカさ加減とバス会社に対して、一瞬だけ腹立たしく思ったものの、すぐに「おかげで娘とゆっくり過ごせた」と思いなおす。貴重な40分をプレゼントされたようで、なんだかニンマリの1日だった。
 

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卵のお仕事

 徹夜1週間の末、ようやく終わった確定申告。我が家はふたりともフリーランスなので、ギャラはいつも10%の源泉が引かれて振り込まれる。チリも積れば……で、1年分のギャラ10%はそれなりに「まとまった金額」となる。だから毎年、確定申告の季節は必死。経費を計上し、もろもろの控除を引くと源泉されていた額が戻ってくるからだ。我が家にとっては年に1度のボーナスをもらうための儀式みたいなもので、そのためには徹夜さえもがんばれるというものである。

「これで旅行に行ってやる」「これであれとこれも買っちゃうんだから」「ちょっとまて。その前にはっちゃけオフも」などと、つぶやきながら、帳簿として使っているエクセルと国税庁【確定申告書等作成コーナー】を交互ににらめっこ。そんな鬼気迫る私を見て「いったい何をしているんだろう」と不思議に思った娘がのぞきに来る。

「ママ、何をしているの?」
「うーん。お仕事」
「タイヘンなの?」
「大変だよねえ」
「……」
「でも、がんばってやるとご褒美がもらえるんだよねえ」
「……」

 娘はパソコンと山盛りの領収書、確定申告の書類を見ながら、小さいアタマで必死に理解しようとしている。まあ、わかるわけないよねえ。私だってむずかしいんだから。

「卵のお仕事?」
「は?」
「タマゴでしょ? 卵」
「???」
「だから、これ! 卵のお仕事じゃん」

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 ……(笑)。
 確かに卵が並んでいる。


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ちいさな看護婦さん

 昨夜9時すぎ、自転車に乗ろうとしてすっ転んだ。自転車にまたいだところ、サドルが高くなっていて足がつかず、転倒。夫がサドルを高くして乗り、そのままにしていたらしい。ひざが痛いな、と思いつつ、外でジーンズをたくし上げるのもはずかしいので、そのまま所用を済ませ、帰宅。

 部屋の明かりでよく見てみると、ジーンズが破れ、ひざは「死霊のはらわた」状態。わーい、ひさしぶりにひざ小僧をケガしたぞ。子どもの頃に戻ったようだ。なつかしい。

 肉がえぐり取られ、血まみれになったひざを見て恐れおののく娘と夫。わざと半べそになって「うえ〜ん、痛いよ〜」と叫んでみた。すると娘は「ガマンしなしゃい! すぐに治るから、ねっ!」と一喝。それって、いつも私がアンタにいっているセリフじゃないの……。

「お風呂に入るとしみるけど、ガマンガマン!」
「ペッタンコ(絆創膏)してあげるからねっ!」

 テキパキと薬箱を持ってきて、治療をしてくれる娘。なんだか、夫よりも頼りになるじゃないの。

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やきとりの申し子

DSCN2907 風邪で封印していた酒飲み魂が復活。「やきとりが食いたいのぉ」というわけで、友人あっくんも誘って東小金井の鳥久(とりきゅう)へ。ここのやきとりはおかみさんが店先の炭火コンロでジュウジュウと焼く。だから時間もかかるが、焼き立ては最高にうまい。熱燗をチビリチビリとやりながら、アツアツのやきとりを食べるだけでシアワセな気分になれるのだから安上がりである。

 ここは私が妊娠中、しょっちゅう通っていた店だ。大きくなったお腹を抱え、夫とのれんをくぐったものだ。予定日を過ぎてもちっとも生まれる気配のないある晩、仕事が一段落したからと、やきとりを食べに行った。飲みに来ていたおかみさんのご主